Research Abstract |
本研究課題の目標は,約四十年間にわたる数学の発展および応用部門の拡大という現状のもとで,関連分野との調整を行いつつ,数学の学術用語を生理統一し,公表することである。数学用語標準化の調査研究の最終年度に当たる本年度は,平成6年度に完成した第一次用語リストに基づき,第二次用語リストを作成することを目指した。本研究課題の研究分担社が,解析学,幾何学,代数学,確率論,数理統計学のほか,応用数学,情報数学,数学教育の諸分野に亘っているので,このメンバーを中心に第二次用語リストを作成した。これはプロッピ-・ディスクとして,昨年度来構成されている小委員会で検討し,改良した。小委員会は分野はもちろん地域的にも広範なので,集中的な審議を通して研究協力者を含めた全体会議,各分野ごとのグループ会議等を行い意見統一をはかった。この段階での意見交換,データの検討には電子メディアを利用している。すなわち,この作業の過程において,用語リストの記録のみならず通信媒体として,早い段階からコンピュータを使用しており,最終的な報告書も印刷物としてだけでなく,いろいろな形態での公表が可能である。この用にして得られた成果は,現在すでに学術用語集数学編第一次原稿として印刷し,日本数学会,日本教育学会,日本応用数理学会など関連学会の会員にできるだけ広く配布し検討をお願いしているところである。また,他分野の学術用語集等,すでに公表されている学術用語を参照しつつ修正を行っている。また,数学全体,他分野との関連を考慮しつつ,英語に対する日本語の的確性,日本語に対する英語の正確性について等,細部にわたるチェックを行っている。なお,計画全体を通し,必要に応じて広範な分野の研究者からの意見聴衆などを活発に行った。また,この成果を得るに当たって,コンピュータによるデータの管理,整理等のためのアルバイトの協力は不可欠であった。
|