1993 Fiscal Year Annual Research Report
動物実験における腎症候性出血熱(HFRS)の制圧と予防対策の研究
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05306003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西宗 義武 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80029793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼頭 純三 名古屋大学, 医学部, 助教授 (60022802)
有川 二郎 北海道大学, 免疫科学研究所, 助教授 (10142704)
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 部長 (50012779)
堂前 嘉代子 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80127266)
山西 弘一 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10029811)
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Keywords | 腎症候性出血熱(HFRS) / 実験動物 / 低抗体価rat / 検査法の確立 |
Research Abstract |
動物実験に伴うHFRSの予防制圧に関する研究の成果 (1)全国各大学及び研究機関のラットを中心としたHFRS抗体検査を行い、現時点でのHFRSの汚染の実態を把握し得た。特に全国々立大学附属動物実験施設は、ほぼ全てのモニター検査を完了し、その結果をふまえた適切な対応を行い得た。引き続き今後の推移を見守り、抗体検査の依頼に対応する体制を整えている。 (2)抗体保有ラットの多数の資料を採取保存し、本格的な感染病理学的検討を行い得る準備が整った。又、抵抗体価陽性ラットを大阪大学微生物病研究所附属感染動物実験施設に収容し、その抗体価の経時的変化を追求しつつある。又このラットの感染能及びウイルスゲノムの保有の有無を調べつつある。 (3)分子生物学的手法を用いたHFRS抗原発現細胞の調整が可能となった。これは、研究目的の一つであった汎用性のある検査システムの開発の第一歩として期待される。 (4)PCR法によるウイルスゲノムの存否が血液サンプルから簡便に検出可能となった。 (5)ヌードラットを用いた高感受性の感染系が確立された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Dohmae K.,Koshimizu U.,Nishimune Y.: "In udtero and mammary transfer of Hantavirus antibody from dams to infant rats." Laboratory Animal Science. (in Press).
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[Publications] Yoshimatsu,K.,Arikawa,J.and Kariwa,H.: "Application of recombinant baculovirus expressed hantavirus nucleoc apsid protein as a di agnostic antigen in IFA test:cross reactive among the three different serotypes of hemorrhagic fever with renal syndrome(HFRS)viruses." Journal of Veterinary Medical Science. 55. 1047-1050
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[Publications] 山田 淳三、芹川 忠夫: "京都大学医学部におけるラットおよびヒトの腎症候性出血熱ウイルス抗体陽性例の検出とその対策に関する報告" Experimental Animals(実験動物). 42. 665-670
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[Publications] 伊勢川 裕二、山西 弘一: "腎症候性出血熱ウイルス" アニテックス. 5. 273-276
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[Publications] 有川 二郎: "免疫学的、診断学的立場から" アニテックス. 5.
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[Publications] 倉田 毅: "病理・病態学的立場から" アニテックス. 5. 282-289
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[Publications] 堂前 嘉代子、西宗 義武: "腎症候性出血熱ウイルスの実験ラットにおける伝播様式について" アニテックス. 5. 290-293
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[Publications] 芹川 忠夫: "ウイルス抗体陽性事例" アニテックス. 5. 294-298