1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05402004
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 和明 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (00242165)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒船 次郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80013415)
神田 展行 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50251484)
|
Keywords | 重力波 / 共鳴型アンテナ / レーザートランスデューサー / 一般相対性理論 |
Research Abstract |
1.前年度までに完成した部分は、1.8トンのアンテナ振動子及びこれを収める真空容器、地面振動をアイソレートするスタック型防振装置、真空排気装置の運転モニターシステム、レーザートランスデューサーの基本部分であり、これら各部のそれぞれの仕様テストは予定通り完了することができた。 2.本年度は、(1)実験室の光学ベンチ上でその動作が確認されたレーザートランスデューサーをアンテナ上にマウントして、予定の性能・感度が出せることを示すための作業と真空中での予備テストを行った。この中で、研究の進展を著しく妨げたものが2つあった。一つは、半導体励起YAGレーザーの故障であり、日本国内では修理不能のため3カ月間研究がストップした。もう一つは、レーザートランスデューサーの基本となる光干渉計用鏡を支持する方法として採用した振り子の1Hzでの共振が予想に反して大きく、このため、光のフリンジをロックするための周波数帯域が観測領域をはるかに越えて4kHzにまで達し、その対策に追われたことである。(2)出力信号を計算機に取り込み、処理を行うためのシステムを構築し、データ解析のための各種のソフトウェアーを開発した。 3.以上のように、科研費で予定された期間内では、初期の目標感度をやや下回るものの予定通りのオペレーションを可能とすることが達成された。次年度以降、他学部の共同研究者の協力も得て初期目標達成に向け努力する予定である。
|