1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05403023
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小平 紘平 北海道大学, 工学部, 教授 (60002002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 幹雄 北海道大学, 工学部, 助手 (40198990)
土田 猛 北海道大学, 工学部, 助教授 (40041959)
高橋 順一 北海道大学, 工学部, 助教授 (40110259)
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Keywords | 水晶 / 水熱育成 / ルチル / 偏光子用材料 / 三重ルチル構造 / FZ法 / MgTa_2O_6 / NiTa_2O_6 |
Research Abstract |
本年度は、(1)FZ法による偏光子用材料のルチル単結晶の高品質化、(2)高い複屈折が期待される三重ルチル構造のMgTa_2O_6およびNiTa_2O_6単結晶の育成とその評価、(3)高品質水晶の水熱育成、(4)育成結晶の完全性を評価など、工業材料としてそれが応用可能な高品質酸化物単結晶の育成法の確立を目的として、以下のような成果が得られた。 1)ルチル単結晶に関しては、小傾角粒界の制御に効果のあるAlと同様に不純物元素ZrとScを添加し、育成条件と小傾角粒界の生成状態との相関関係について明らかにした。とくに育成結晶の光学的な評価により欠陥発生機構を解明し、高品質化の単結晶を育成することができた。 2)三重ルチル型酸化物単結晶の育成では、MgTa_2O_6を[001]方向に育成できた。この単結晶は歪みのない複屈折率0.11、吸収端280nmを有しており、ルチルより広い光透過領域を持っていることが明らかになった。また、NiTa_2O_6の育成も行い、その複屈折率は0.15であり、光透過率測定では300-500、650-900および1100-1600nmに強い吸収が認められた。 3)水晶はNH_4F水溶液やケイフッ化ナトリウム水溶液などを用いて水熱育成した。アルカリ溶液を用いた従来の育成(-400℃、-200MPa)よりも低温低圧(-300℃、-100MPa)下で水晶を育成でき、結晶のZ軸方向の成長がX軸方向に比べて非常に早いことが明らかとなった。しかし、その結晶はかなり欠陥の多く、デバイスとして実装するには程遠いものであった。このため、紫水晶を育成するために酸化鉄を添加して育成したのちガンマ線を照射した。この紫水晶の光吸収スペクトルは天然に産するものに遜色ないものであった。
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[Publications] M.Higuchi: "Growth of Cr^<4+>-rich,Chromium-doped Forsterite Single Crystals by the Floating Method" J.Crystal Growth. 148. 140-147 (1995)
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[Publications] T.Tsuchida: "The Effect of Grinding on the Thermal Decomposition of Alumina Monohydrates,α-and B-Al_2O_3・H_2O" Thermochimica Acta. 254. 359-370 (1995)
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[Publications] J.Takahashi: "PrEparation of Titania Colloids by Thermal Hydrolysis of Urea and Densification Behavior of the Colloid-Derived Monolithic Titania Gels" J.Sol-Gel Sci.Tech.4. 15-21 (1995)
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[Publications] K.Hatta: "Floating Zone Growth and Characterization of Aluminium-doped Rutile Single Crystals" J.Crystal Growth. in press.