1994 Fiscal Year Annual Research Report
侵襲に対するエネルギー基質代謝動態を含めた生体反応の動的解析と制御に関する研究
Project/Area Number |
05404042
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森 昌造 東北大学, 医学部, 教授 (70004877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 眞理 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20124604)
大河内 信弘 東北大学, 医学部, 助手 (40213673)
標葉 隆三郎 東北大学, 医学部, 助手 (20192106)
平山 克 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (20181191)
西平 哲郎 東北大学, 医学部, 助教授 (50101142)
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Keywords | 手術侵襲 / 生体反応 / 生体反応の制御 / 微小透析法 |
Research Abstract |
本年は、微小透析法を用いた侵襲反応、代謝動態の解析とmetabolic modifierを用いた侵襲反応の制御についての研究を進め、併せてホルモンレセプター、GTP-結合蛋白についての基礎的研究を進めた。 microdialysis法によって、中枢神経系と末梢血管内のカテコールアミン分泌動態が異なることが明らかとなり、これを熱傷モデルにおいて定量的に解析し、さらに赤血球を用いてNa-K flux状態を調べたところ、より強い侵襲によってNa-K fluxが亢進することが明らかとなった。またautoradiographyを用いたthird spaceの視覚化と定量分析が実現でき、開胸モデルにおいて、対側肺や膵に強い水分漏出をみとめ、侵襲によるthird spaceが初めて視覚的に捉えることができた。 一方、代謝動態においては、β-stimulantの投与による脂肪組織中のGlycerol分解反応が経時的にとらえることができ、反応はdose-responseに得られたが、IL-1や TNF などのサイトカインによってはGlycerolの上昇は得られなかった。以上のような結果をこれまで得られたstable isotopeによる結果やimdirect caloriemetryの結果と照合中である。 一方、生体反応は少量のステロイドによって軽減される臨床的事実をマウス手術侵襲モデルでさらに検証した結果、ステロイド投与の時期と量には至適時間と量があり、手術1時間前、1mg/mouceが最も効果が得られ、活性化腹腔マクロファージからのサイトカイン産生も十分に抑制され、脾細胞のIL-2産生は逆に保たれ、侵襲反応の軽減と免疫能の保持という最も理想的な効果が確認された。他のdrugsにつてい検討中である。
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