1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05404086
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
外山 敬介 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (90090505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 秀二 京都府立歯科大学, 医学部, 助手 (30228704)
黒谷 亨 京都府立歯科大学, 医学部, 助手 (50195591)
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Keywords | 大脳皮質 / コバリアンス学習 / 共培養標本 |
Research Abstract |
大脳皮質のほとんど全ての機能は後天的に獲得されるが、その学習のメカニズムは神経回路が神経活動に依存して変化する(自己組織化)ことであると考えられている。この学習においては、シナプスの前後の神経活動の相関に基づいてシナプス伝達が機能的に変化し(コバリアンス学習)、その後でこの変化がシナプスの形態的変化(シナプス出芽など)として神経回路に刻印されていると想定されている。この学習機構の理解のためには大脳の神経回路に入力を与え、それにより引き起こされるシナプス伝達の変化あるいは神経結合の変化を長期的に観察する必要がある。平成6年度においてはIC電極アレイ(8x8;電極間距離、300μ)上で分離培養した胎児(E15-17)ラットの視覚野神経細胞の集団における神経回路の形成過程と可塑性をIC電極による電気刺激と電場電位の記録、自発発火活動の相関解析などの手法を用いて研究した。この実験により視覚野大脳皮質の発生初期においては、まず単シナプス性神経回路が形成され、これに続いて多シナプス性回路が形成され、これと共に、自発発火が生じ始めること、さらに中期において、多シナプス性回路の形成が始まると、自発発火がバースト的になり、バーストの頻度は多シナプス性回路の発達と共に高まること、このとき形成される神経結合には可塑性があり、条件刺激により、結合が強化され、あるいは条件刺激の周期(時間パターン)を記憶する能力をもつなどの結論がえられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yamamoto,N.: "Neural connections between the lateral geniculate nucleus and visual cortex" Science. 245. 192-194 (1989)
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[Publications] Yamamoto,N.: "Laminar specificity of extrinsic cortical connections Studied in cocultute preparations." Neuron. 9. 217-228 (1992)
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[Publications] Kurotani,T.: "Deyelopment of neural connections between visual cortex and transplanted lateral geniculate nucleus in rats." Der.Brain Res.71. 151-168 (1993)
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[Publications] Toyama,K.: "Neuronal responsiveness in areas 19 and 21a,and the posteromedeal lateral suprasylvian cortex of the cat." Exp.Brain Res.99. 289-301 (1994)
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[Publications] Sugihara,H.: "Formation of newral connections between aggregates of rat visual cortical cells cultured in a multielectrode dish" Soc.Neurosci.Abstr.18. 219 (1992)