1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05451120
|
Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
巽 和夫 福山大学, 工学部, 教授 (50025839)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛谷村 英治 京都大学, 工学部, 助手 (60243060)
高田 光雄 京都大学, 工学部, 助教授 (30127097)
上谷 芳昭 福山大学, 工学部, 講師 (00258302)
|
Keywords | 複合化 / 多機能化 / 都市施設 / 複合形態 / 付帯機能 / 機能空間 / 用途施設 |
Research Abstract |
居住機能を含む複合開発を施設利用の観点からとらえ、複合開発の計画手法構築のため基礎資料を得た。 まず、東京と大阪に立地する居住機能を含む複合開発の事例を市街地住宅総合設計制度(市住総)等の制度実績および建築雑誌などから収集した開発規模や用途構成などのデータ分析を行った。市住総による複合開発の用途構成では、「住宅+事務所」タイプがきわめて多く、住宅、事務所、店舗を中心として2〜3種類の用途で構成されている。また、1980年代後半に急増した大規模な複合開発では、ホテルが含まれるなど用途構成が多様化しており、事務所開発を中心として住宅や店舗、ホテルなど多用途の複合を目指す先進的なものが現れてきた。 つぎに、居住機能を含む複合開発のなかで、用途構成が多様で形態が異なる先進的な3事例において、居住者と外来利用者に対するアンケート調査を行い、施設の認識と利用の実態、各施設の評価、施設複合による影響などを明らかにした。利用者の種類によって居住機能を含む複合開発の捉え方に差異が見られた。外来利用者は利用頻度の高い施設で評価が高く、複合開発による利便性の向上を評価している。居住者は、このような施設への人の集まりを騒がしさと感じて居住環境への悪影響と捉えるが、日常的な利便性をも求めるため、複雑な評価を下す。 施設利用者の観点から現在の開発実態をみると、複数施設を一つの建物内に取り組む複合形態や用途構成に問題があることが明らかになった。
|
-
[Publications] 藤本、高田、毛谷村、小俣: "住居系複合開発の評価に関する基礎的研究 その1.居住機能を含む複合開発の実態" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 181-182 (1994)
-
[Publications] 小俣、藤本、高田、毛谷村: "住居系複合開発の評価に関する基礎的研究 その2.利用から見た居住機能を含む複合開発" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 183-184 (1994)