1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05451120
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
巽 和夫 福山大学, 工学部, 教授 (50025839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛谷村 英治 京都大学, 工学部, 助手 (60243060)
上谷 芳昭 福山大学, 工学部, 講師 (00258302)
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Keywords | 複合化 / 多機能化 / 都市施設 / 複合形態 / 付帯機能 / 機能空間 / 用途施設 |
Research Abstract |
建築物の大規模化に伴い、異種用途施設の複合が盛んに行われてきた。複合建築に「住み・働き・遊ぶ」人々にとって、そこでは「人・もの・情報」が集積し、多様性と共にそれらを同時に利用できるという利便性が享受できる。そのため、都市的魅力の創出が複合建築の目的として挙げられるようになってきた。そこで、実際に効果として顕在化しているかどうかを調査することによって把握し、複合開発計画上の基礎資料を得ることを目的として研究を行った。多様な施設の連携利用に代表される!便利性の向上と"魅力的な雰囲気の創出が、用途複合の効果として認められた。これらの複合効果は用途構成のほか、施設配置や空間構成などに影響を受け、施設の二次利用との関係が深くなっている。二次利用を行う利用者が複合開発を合理的に複合利用している利用者であり、複合開発の利用実態を検討すべき時に最も着目すべき対象であることが判った。複合開発の場合、外来利用者では認識、利用の高い施設に関して評価が高く、利便性を重視した評価構造を持つ。一方、居住者は、サービス系施設および認識、利用は高くないが雰囲気など快適性の向上をもたらす施設の評価が高くなっている。広場空間の利用行為は大きく分けて通過行為と滞留行為がある。通過は複合開発の連携利用を促進する働きをもち、また滞留は広場や商業施設の賑わいを増すという働きを持つ。形態的には、施設の連携利用に用いられる主要動線との位置関係によって広場を特徴付けすることができる。主要動線上に広場がある場合には「通過型広場」、主要動線から外れる場合には「滞留型広場」として利用されている。そのため、複合建築の目的に合わせて通過・滞留の効果を自在に引き出せるような広場の計画を行える可能性が高いと考えられる。
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[Publications] 藤本、高田、毛谷村、小俣: "住居系複合開発の評価に関する基礎的研究 その1.居住機能を含む複合開発の実態" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 181-182 (1994)
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[Publications] 小俣、藤本、高田、毛谷村: "住居系複合開発の評価に関する基礎的研究 その2.利用から見た居住機能を含む複合開発" 日本建築学会大会学術講演梗概集. 183-184 (1994)