1994 Fiscal Year Annual Research Report
鋼の材料特性のばらつきによる鋼構造部材性能の変動の定量化
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05452252
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| Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
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Principal Investigator |
中島 正愛 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00207771)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上谷 宏二 京都大学, 工学部, 教授 (40026349)
鈴木 祥之 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
野中 泰二郎 京都大学, 防災研究所, 教授 (60027224)
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| Keywords | 建物 / 耐震設計 / 変形能力 / 耐力 / ばらつき / 構造解析 |
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| Research Abstract |
鉄骨物の構成する主要部材である鉄骨柱材を対象に、「降伏後の材料諸特性のばらつきが部材特性の変動に及ぼす影響を定量化すること」、また「構造部材特性の変動係数の大きさに指針を与えること」を目的とし、平成5〜6年度にわたって研究を実施した。最終年度である平成6年度では、材料特性のばらつきと部材特性のばらつきとの相関を明らかにするための、モンテカルロシミュレーションによる非線形弾塑性解析プログラムを整備するとともに、一連の数値解析を実施した。また平成5年度に実施した、既往の構造実験結果の分析、新たに実施した構造実験(材料特性を微妙に変化させた構造実験)結果ともあわせ、鋼材の降伏後の諸特性のなかで、とくに鉄骨柱材の最大耐力や塑性変形能力のばらつきに大きな影響を及ぼす因子を同定するとともに、鋼材の降伏後特性の変動係数と鉄骨柱材の最大耐力・塑性変形能力特性の変動係数の関係に対する指針を与えた。本研究から得られた知見は、
・鉄骨柱材の特性は、鋼材の降伏後のひずみ硬化特性に大きく左右されること、
・またその事実は塑性変形能力において特に顕著であること、
・鋼材の降伏応力の最大強度に対する比として定義される降伏比は、ひずみ硬化特性を表す簡便な指標であるが、降伏比がたとえ同じでも、降伏直後のひずみ硬化特性の違いによって、鉄骨柱材の塑性変形能力は大きく変動しうること、
・現在供給されている鋼材の材料特性のばらつきを勘案すれば、鉄骨柱材の最大耐力と塑性変形能力は、変動係数にして、それぞれ10〜20%、50〜100%程度変動しうること、
とまとめられる。
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[Publications] 中島 正愛: "ひずみ硬化を考慮した鉄骨柱部材の耐力評価" 鋼構造年次論文報告集. No.1. 615-621 (1993)
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[Publications] 西野 孝仁: "鉄骨筋違材の座屈後耐力の推定" 鋼構造年次論文報告集. No.1. 163-170 (1993)
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[Publications] 中島 正愛: "オブジェクト指向型データベースを用いた構造実験情報の管理・保存" 構造工学論文集. Vol.40B. 253-259 (1994)
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[Publications] Nakashima,M.: "Variation of Ductility Capacity of Steel Beam-Columns" Journal of Structural Engineering,ASCE. Vol.120,No.7. 1941-1960 (1994)
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[Publications] 中島 正愛: "水平力を受ける鉄骨骨組における構造部材への要求塑性変形とその変動" 第9回日本地震工学シンポジウム. Vol.2. 2065-2070 (1994)
