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1994 Fiscal Year Annual Research Report

地層模型による空洞消滅に関する研究

Research Project

Project/Area Number 05452314
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

石島 洋二  北海道大学, 工学部, 教授 (10011115)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤井 義明  北海道大学, 工学部, 助手 (70192309)
中村 章  北海道大学, 工学部, 助手 (60125333)
Keywords模型試験 / 相似則 / 夾炭層岩盤 / 多層構造 / 空洞の閉塞 / 空洞消滅 / 天然バリアー / 深地層処分
Research Abstract

原型との相似則が高いレベルで満たされている多層構造を成す夾炭層岩盤模型を開発し、初期地圧が負荷された状態下にある地層中に空洞を掘削する2次元模型試験を実施した。模型試験結果は、少なくても深部炭鉱の地圧現象をよく再現していることが確認された。
次に、本模型試験により、深部の砕屑性堆積岩地層に空洞を掘削する場合、空洞の閉塞が進行し、やがて消滅すること、ならびに、空洞周囲には閉塞量の増大とともに緩み域が発達していくことが確認された。同時に、空洞が消滅し、空洞の天井と下盤、あるいは左右側壁が接触した時点から、地圧の回復と緩み域の圧密が生じることも明らかになった。
以上の結果から、高放射性廃棄物などの深地層処分への応用を考えた場合、砕屑性堆積岩の天然バリアーとしての能力に関して、次のことが推測される。すなわち、地層に期待される遮蔽能力は、空洞の開削時から低下し始め、空洞が消滅する前後で最低の水準になる。しかし、その後は緩み域の圧密の進行とともに次第に遮蔽能力が回復し、石化が充分進んだ段階では、空洞掘削前の地山状態と同様の水準になると予想される。空洞の充填は人工的な空洞消滅と解釈できるので、遮蔽性能の回復がより速やかに達成される。
したがって、砕屑性堆積岩地層の場合、空洞を開削してから、ある期間は遮蔽能力が低下するのでこの間を人工的バリアーの遮蔽能力で補足する必要がある。本研究では、空洞開削から消滅までの期間を定量的に評価するには至らなかったが、現在考えられている人工的バリアーの遮蔽能力の発現期間よりは充分に小さいと推定される。したがって、砕屑性堆積岩盤は深地層処分の検討対象になり得る程度に遮蔽能力を有していると判断される。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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