1993 Fiscal Year Annual Research Report
画像処理システムによる養殖ホタテガイの非接触式形状検出に関する研究
Project/Area Number |
05452322
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
見上 隆克 北海道大学, 水産学部, 講師 (90001627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 成治 北海道大学, 水産学部, 助手 (60166676)
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Keywords | 画像処理システム / 養殖ホタテガイ / 非接触式形状検出 |
Research Abstract |
1.養殖ホタテガイの形状観測は,1個体の観測情報量が多いため生産現場でビデオテープに録画して持ち帰る方式をとった結果,後の画像計測装置で多種類の解析に便利であった。 2.ホタテガイの左殻の分光反射率は赤の波長域を主として反射し,反射輝度濃度レベルの低いところにピークをもっている。右殻より左殻が小さいことおよび付着生物などにより高い濃度値がわずかに分布する。分光特性の理論的考察からの検討を加える予定である。 3.秋に耳吊り分散作業を行うオホーツク地区の常呂町において、2年貝と損傷貝,3年貝,外海養殖ホタテガイの形状を解析した結果,貝殻の輪郭の円近似辺縁部が変形しているものが多く見受けられるため,健苗貝の判定いき値には幅を持たせる必要のあることが分かった。 4.サンプルから各個体の全体周長,面積,面心などを求めた。養殖ホタテガイのサイズの選別には,殻長あるいは殻高を計測すれば良いが、損傷貝や変形貝の判別は,人間の手選別では貝殻の全体構造から損傷度,変形度を判断している。画像処理では,得られたデータからホタテガイの全体的形態の判別が必要となる。このため,知識工学の手法として貝殻の輪郭を曲線と直線に分解し,直線と曲線の周長および組合せ順列から判定する手法を開発している。 5.今年度と同様の観測を青森県と北海道2か所の生産現場にて,春の養殖ホタテガイの観測を行い,地域的な養殖ホタテガイの生物的特徴量を明らかにし,地域の特性にあった形状特徴量抽出の理論的適合性について検討する。
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