1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453006
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
渡辺 隆 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (00037269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 孝信 上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (30194278)
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Keywords | 混合層鉱物 / イライト / スメクタイト / 構造変換 / 陽イオン置換 |
Research Abstract |
本研究には成分層の割合が連続した一連の混合層構造の試料が必要である。そこで、イライト/スメクタイト混合層鉱物を用いた水熱加圧処理による混合層構造の構造変換実験を行い、その変換された試料の混合層構造解析と構造変換反応における化学組成の変化によって混合層構造の変換メカニズムを総合的に追求した。特に、その構造変換反応における化学組成の変化は、変換前後の出発物質と生成物の蛍光X線分析により行ない、それらの結果から、混合層構造の変換メカニズムの総合的な解析を行なった。 平成5年度では、つぎのことを目標に実験を行なってきた。 1)イライト/スメクタイト混合層鉱物を水熱加圧下で処理し変換実験を行う。 2)相対湿度下でのX線回析線プロフィルの測定と混合層構造の解析をする。 3)化学組成分析を蛍光X線分析により行う。 現在、1),2)については、ほとんど計画どおりである。3)が、幾分遅れてる。混合層構造判定において、XRDデータは相対湿度制御下での測定を行ない、X線粉末回析線プロフィルと理論的モデルの比較法による解析を行なった。その層間水分子の形成プロセスのメカニズムに新しい構造変化をみつけた。 本研究では、混合層構造の簡単で正確な解析を行なうために、相対湿度制御下での混合層構造のX線回析線プロフィルを測定するシステム(Clay Science,7,129-138,1988)を用いて、同時にその層電荷の見積りも行なっている。その結果、イライト/スメクタイト混合層鉱物のスメクタイト層が100%から50%までにおいて陽イオン置換は、主に四面体置換によるという結果を得た。これは、現在、数少ない報告であり、イライト/スメクタイト鉱物の混合層構造の変換メカニズムの研究として非常に価値のある成果である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Oba,T.: "Experimental studies on syenitic rocks in the YAMATO Mountains,East Antarctica" Pro.NIPR Symp.Antarct.Geosci.6. 72-82 (1993)
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[Publications] Shinno,I.: "Absorption and photo-luminescence spectra of Ti^<3+> and Fe^<3+> in jadeite" Miner.Jour.16. 378-386 (1993)
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[Publications] Shiraishi,K.: "Potassium subsilicic magnesian hasting site from the prince coast,East Antarctica." Min.Mag.(in press). (1994)
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[Publications] Murakami,T.: "Microstructure of interstratified illite/smectite at 123K:A new method for HRTEM epamination" Amer.Min.78. 465-468 (1993)