1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453154
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若松 貴英 京都大学, 工学部, 教授 (50025897)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下 英史 京都大学, 工学部, 助手 (60234415)
新苗 正和 京都大学, 工学部, 助手 (50228128)
中廣 吉孝 京都大学, 工学部, 助教授 (10026015)
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Keywords | 疎水性鉱物 / ダイヤモンド / 高度分離 / 浮選法 |
Research Abstract |
初年度の研究としては、静的加圧による融剤法で合成された人工ダイヤモンド中の不純物としてのセラミックスれんが及び未反応グラファイトの除去を目的として、浮選法の適用について検討した。得られた結果を要約すると次のようである。 1.実操業工程中から採取したダイヤモンドとセラミックスれんがの粉末混合試料を用いて、ケロシンを捕収剤として浮選条件を検討した。 その結果、最適浮選条件としてはpH4以下、ケロシン添加濃度50〜80mg/〓、パルプ濃度4%以上である事が確かめられた。この条件下での浮鉱中のダイヤモンド実収率は87%、又浮鉱品位は96%が得られ、良好な成績であった。 2.ダイヤモンドと末反応グラファイトの浮選分離の可能性を、各種の無極性試薬を用いて検討した。すなわち、シクロヘキサン、キシレン、ベンゼン、n-デカンを用いて、人工ダイヤモンドおよびグラファイトを単独使用し、その浮選性に及ぼすpH、試薬濃度などの影響について研究した。その結果いずれの無極性試薬を用いた場合についても最適pHを選定することにより、ダイヤモンドとグラファイトの優先浮選分離の可能性を確認した。 グラファイトをフロスとして回収する事が重要であり、シクロヘキサンあるいはn-デカンを捕収剤とした場合にはpH=11、添加濃度は40mg/〓の浮選条件が最適である。 3.ダイヤモンドとグラファイトの混合試料について浮選分離試験を行った結果、上記無極性試薬を用い、添加量及びpHを適正に制御する事によりグラファイトをフロスとして回収し得る事を確認し、本目的に浮選法の適用の可能性を明らかにした。
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