1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454078
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 和夫 東京大学, 農学部, 教授 (80162931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 健二 東京大学, 農学部, 助手 (30208954)
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Keywords | ナラタケ / 生物学的種 / 子実体形成 / ホモタリズム / 病原性 |
Research Abstract |
ナラタケの生物学的種とその生態的性質について以下の諸点を明らかにした。 1.日本産ナラタケの生物学的種の解明:日本産ナラタケは、菌叢の形態から他のナラタケ属菌とは異なる生活環をもつ。すなわち、単胞子分離菌株から子実体が形成され、また、担子器内での核の挙動から2次的ホモタリズムであることが明らかにされた。(鈴木) 2.ナラタケの子実体形成条件の確立:子実体形成に対する温度および光の影響について検討した結果、A.gallica、A.ostoyae、A.mellea、A.tabescensの子実体形成に最適な温度および光条件を明らかにした。(福田) 3.病原性と生理生態的性質の解明:アカマツのならたけ病被害林分を調査した結果A.gallicaとA.melleaはアカマツに対する病原性は弱く、A.ostoyaeはアカマツに対する病原性が強く本被害の主要な病原菌であることが明らかにされた。(鈴木・福田) 4.研究成果の公表:日本産ナラタケの生物学的種とその生態的性質について、その内容をとりまとめ公表した。
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