1994 Fiscal Year Annual Research Report
推移からみた都市住民の入院外医療の実態に関する研究
Project/Area Number |
05454225
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
多田羅 浩三 大阪大学, 医学部, 教授 (20107022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 信雄 大阪大学, 医学部, 助手 (80243228)
高鳥毛 敏雄 大阪大学, 医学部, 助手 (20206775)
中西 範幸 大阪大学, 医学部, 助手 (90207829)
新庄 文明 大阪大学, 医学部, 講師 (30154389)
黒田 研二 大阪大学, 医学部, 助教授 (70144491)
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Keywords | 国民健康保険 / 診療実績 / 入院外受診率 / 平均余命 / 羅患率 / 新生物 / 循環系疾患 / 消化系疾患 |
Research Abstract |
1.本研究は、大阪府下の15市の協力を得て、平成3年、4年、5年の国民健康保険の入院外医療の実績をもとに、都市住民の入院外受療状況と平均寿命の関連について、推移からみた特徴を明らかにすることを目的に実施したものである。 2.大阪府下15市の平成3年、4年、5年の5月診療分の国民健康保険による入院外の診療実績のうち主要成人病である、新生物、循環系疾患、消化系疾患の受診者を対象に、年齢階級別(‐39歳,40‐64歳,65‐歳)の受診率、被保険者当たり診療実日数、および診療点数について調査を行ない、各市の0,20,40,65,70歳の者の平均余命との相関関係について分析を行った。研究対象となった15市は、岸和田市、泉大津市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、寝屋川市、松原市、箕面市、摂津市、高石市、東大阪市、交野市の各市である。 3.入院外の循環系疾患の受診率と各市の平均余命との相関係数は、39歳以下、40‐64歳の者では男女ともほぼ全て負、65歳以上の者は男では全て正、女では4年、5年で全て負の係数が得られた。診療実日数と診療点数については、ほぼ全て負の係数が得られた。消化系疾患では、受診率は39歳以下の者において全て負の係数、実日数、診療点数については全て負の係数が得られた。新生物については、一定の傾向が見られなかった。 4.これらの結果は、平均余命の長い市では、循環系疾患、消化系疾患の入院外の被保険者当たり診療実日数、および診療点数が低いことを示しており、このことは平均余命の長い市では、これらの疾患の重症度が低いことを示唆していると思われる。まら各市の平均余命と新生物の受療状況とは関連が小さいと思われる。
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Research Products
(1 results)