1994 Fiscal Year Annual Research Report
関節軟骨傷害におけるストレス蛋白質の発現機構と役割
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05454411
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (20178031)
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Keywords | 変形性関節症 / 熱ショック蛋白質 / 静水圧 / PCR / サイトカイン / ブラックマウス |
Research Abstract |
1.軟骨細胞に対する圧力ストレスの影響:ヒト軟骨細胞様細胞株に対して0〜50Mpaの静水圧を負荷した。圧負荷後、polymerase chain reaction(PCR)およびNorthem blot法を行なった。PCRでは圧負荷後、IGF-IおよびbFGFmRANAの発現に返答が認められた。Northem blotではTGF β1mRNAは5Mpaの圧力を負荷した後より、4〜8時間で発現が亢進したが、50Mpaの圧負荷後は逆に発現が抑制されていた。また、HSP70mRNAは50Mpaの圧負荷後、速やかに発現が亢進した。^<35>S sulfate取込みによるプロテオグリカン代謝測定では、1〜5Mpaの圧負荷後、代謝が亢進し、10〜50Mpaの圧負荷後は代謝が減少していた。これらのことより、圧力ストレスが軟骨代謝を亢進させるサイトカインの発現を変動させて軟骨基質の維持に働いていること、HSP70を誘導する圧力ストレスは軟骨代謝に負の影響を与えることを示した。 2.OA自然発生マウスに対するPCRによる検討:6カ月齢以上の変形性関節症(OA)自然発生ブラックマウス(Silberberg)の膝軟骨組織より、total RNAを抽出し、各種サイトカインおよびHSPに対するPCRを行なった。OAマウスでは対照群と比較してIL-6、IFNγ、HSP47、70および86のmRNA発現が有意に高かった。これらのことは、様々なHSPがOA初期のmRNAレベルにおいても、その発症、進行を表す指標となり得ることを示している。また、OA初期におけるHSPの発現が、IL-6、IFNγなどのサイトカインの発現と関連があることを統計的に示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 高橋謙治: "軟骨細胞に対する圧力ストレスの影響" 日本整形外科学会雑誌. 68. S1275 (1994)
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[Publications] 高橋謙治: "変形性関節症自然発生マウスに対するpolymerase chain reaction(PCR)による検討" 日本整形外科学会雑誌. 68. S1616 (1994)
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[Publications] 高橋謙治: "変形性関節症における熱ショック蛋白質(HSP70)" Hip Joint. 21(未定). (1995)
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[Publications] K.TAKAHASHI: "Inflvence of Hydrostatic Pressure on Chondrocytes" Transactions of the 41th annualMeeting of the Orthopaedic Reseach Society. 20. 502 (1995)