1994 Fiscal Year Annual Research Report
味覚受容体候補の蛋白質をコードする遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
05454627
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Research Institution | HOKKAIDO UNlVERSITY |
Principal Investigator |
栗原 堅三 北海道大学, 薬学部, 教授 (00016114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 隆行 北海道大学, 薬学部, 教務職員 (00241349)
柏柳 誠 北海道大学, 薬学部, 助手 (20169436)
松岡 一郎 北海道大学, 薬学部, 助手 (40157269)
三宅 教尚 北海道大学, 薬学部, 助教授 (30133771)
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Keywords | 味覚受容体 / GTP結合蛋白質 / cDNA / ゼブラフィッシュ / ウシ / ラット / アミノ酸 / リポソーム |
Research Abstract |
前年度までの研究で、ウシ味覚器からRTPCR法で、GTP結合蛋白質共役型受容体のクローニングを行った。この研究においては、全長のcDNAが得られていないので、本研究では、ゲノミックDNAライブラリーから、5つの全長cDNAを得るのに成功した。これらは、嗅覚器からクローニングされている受容体と非常によく似た塩基配列を有しており、嗅覚受容体ファミリーに属することがわかった。同様な実験をゼブラフィッシュで行った。ゼブラフィッシュの場合は、受精後40時間後にGTP結合蛋白質共役型受容体が発現することがわかった。また、ゼブラフィッシュのゲノミックDNAライブラリーから、数本の全長cDNAを得た。これらの全長cDNAが、実際に味細胞に発現しているかどうかを、インサイチューハイブリダイゼイション法で検討中である。 一方、上記とは別の方法で、味覚受容体候補の探索を行った。すなわち、ラットとカエルの味覚器にbound lipid型のリポソームを作用させ、味受容膜から、受容蛋白質をリポソームに移行させることを試みた。受容蛋白質が移行したかどうかは、味覚神経から味覚応答を記録し、どの応答が減少するかを調べた。この結果、とくにアミノ酸に対する応答が大きく減少することがわかった。したがって、この方法により、とくにアミノ酸に対する受容蛋白質が味受容膜からリポソームに移行することが示唆された。今後、リポソームに移行した蛋白質を分析し、アミノ酸受容体の同定を行う。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Kashiwayanagi: "A large contribution of a cyclic AMP-independent pathway to turtle olfactory transduction" Journal of General Physiology. 103. 957-974 (1994)
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[Publications] T.Ugawa: "Enhancement of canine taste responses to umami substances by salts" American Journal of Physiology. 266. 944-949 (1994)
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[Publications] M.Kashiwayanagi: "Odor discrimination in single turtle olfactory receptor neuron" Neuroscience Letter. 170. 233-236 (1994)
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[Publications] M.Nakamura: "Taste receptor proteins directly extracted by liposome from intact epithelium of bullfrog tongue" Biochemical Biophysical Research Commurication. 201. 415-422 (1994)
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[Publications] M.Kashiwayanagi: "Discrimination of odorants in the non-olfactory system:analysis of responses of the frog gustatory system to odorants by multidimensional scaling" Comparative Biochemistry and Physiology. 108A. 479-484 (1994)