1994 Fiscal Year Annual Research Report
人工現実感システムによる臨床歯学教育シミュレータの開発
Project/Area Number |
05507004
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
石川 達也 東京歯科大学, 歯科保存学第三講座, 教授 (30085708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅村 長生 愛知県職員病院, 歯科部長
南部 敏之 ライフテック研究所, 所長
前田 芳信 大阪大学, 歯学部, 助教授 (10144510)
石井 保雄 福井医科大学, 教授 (90035189)
堤 定美 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00028739)
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Keywords | 臨床歯学教育 / 人工現実感システム / シミュレーション / コンピュータ画像処理 / 技術伝承 / マニピュレータ |
Research Abstract |
1)コンピュータ内に構築された「仮想空間」に再現された歯列モデルや仮想のハンドピースは,術者の動きに対してやや遅れはあるものの,ほぼリアルタイムで追随して空間を移動することが可能であり,治療部分へのアクセスを理解する上で効果があると期待できる.各物体間の衝突時のフィードバック情報の伝達について,現在は歯牙切削音を模倣・再現し,その音響を変化させたり,磁気の反発力を利用するなどの工夫を加えた.また,治療対象歯以外の接触などの誤操作への警告なども加味しているが,さらに患者の不意の動きによる切削部位への接近など,より偶発的な状況を考慮したアプリケーションの開発にも着手した. 2)現有システムに含まれている既製のヘッドマウント型ディスプレー(HMD)は大型で重量があるとともに表示される画像の解像度が低く,長時間にわたる快適な使用が困難である.HMDの軽量化,画像の精細さの改善を図り,数種類のディスプレーの利用を検討した.その結果,重量で1/3〜1/20の軽量化,画像の分解能では約1.5倍の画質改善が可能であることを見い出した. 3)ロボットアーム式計測装置のセンサを光学的方式から電気的方式に変更することにより,以前の試作品で問題となっていた精度について,空間位置検出の誤差が約1/4となり大幅に改善された.さらに計測系のカウンターバランスを重錘式からバネ方式に変更することで,操作時の慣性力が低減されるとともに装置の小型かの見通しがついた. 4)システムを構築・操作する基本ソフトウエアが更新され,アプリケーションの開発環境が改善された.
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[Publications] 前田芳信 ほか: "Computer simulation in dentistry;コンピュータシミュレーションの歯科への応用の現在と未来2:補綴領域でのシミュレーション" ザ・クインテッセンス. 14. 465-473 (1995)
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[Publications] 前田芳信: "歯科臨床へのマルチメディアの応用-第19回歯科人工知能研究会より-" QDT. 19. 708-709 (1994)
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[Publications] 石井保雄 他: "歯科における審査・診断はどこまで可能になったか-全身からみた診査・診断-〜顎顔面領域の総合画像診断〜" 栃木県歯科医学会誌. 46. 109-118 (1994)
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[Publications] 黒田裕之 他: "実習用マネキンの作業点の位置と基本着座姿勢(Home sitting position)との関係" 歯科学報. 94. 647-650 (1994)
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[Publications] 南部敏之: "歯科教育への人工現実感システムの応用" 歯科人工知能研究会雑誌. 4. 53-58 (1994)
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[Publications] 堤定美: "人工現実感システムの歯学・医学領域への応用" 第5回国際コンピュータ歯科医学会講演抄録集. 48- (1994)