1994 Fiscal Year Annual Research Report
動物の学習時における血流内薬物値のリアルタイムモニタ装置と制御ソフトウエアの開発
Project/Area Number |
05551001
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
岩本 隆茂 北海道大学, 文学部, 教授 (10000605)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 弘司 酪農学園大学, 教養部, 講師 (60210473)
田山 忠行 北海道大学, 文学部, 助教授 (50163704)
和田 博美 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90191832)
|
Keywords | トルエン / 暴露装置 / 有機溶剤 / 時間知覚 / 依存性 / 条件性場所選好学習 |
Research Abstract |
本研究の第2年目の研究実績の概要を列記すれば、以下の通りである。 1.ラットなどの小動物用のアクリル製無菌ボックスにさまざまな改造を施し、トルエンガス暴露用の「密閉式暴露チェンバー」として使用できるように加工を加えた。 2.ついで、トルエンガスを発生させ、ラットなどの被験体に暴露させるための「バブリング発生装置」を作製した。 3.上記の「密閉式暴露チェンバー」と「バブリング発生装置」を組み合わせ、コンピュータによる制御のもとに、これらの2装置が一体化して作動できるように、ハード面とソフト面の両者を協応させるために多くの努力を行った。 4.その結果、いまのところいくつかの克服すべき障害が残されてはいるが、一応、「暴露装置」は完成したといえよう。 5.上記の装置を用いてラットにトルエンを暴露し、ラットの時間知覚に及ぼすトルエンの急性毒性と慢性毒性について、トルエン摂取量などを主要の変数として、いくつかの検討が行われた。 6.ラットを被験体とし、「条件性場所選好学習」課題を与え、この学習の形成過程とラットのトルエン摂取依存性についての相互関係を解析した。 この「条件性場所選好学習」に及ぼす有機溶剤の効果について、本年度はその基礎的研究に着手した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 岩本隆茂: "見本合わせ法による動物における記憶とその保持構造の解析" 心理学評論. 36. 171-208 (1993)
-
[Publications] 岩本隆茂: "行動心理学と認知心理学(V)" 北海道大学文学部紀要. 41-3. 105-141 (1993)
-
[Publications] 岩本隆茂: "誤り反応の分析によるハトの記憶保持におけるストラテジー" Reports from the Lab.of Psychol.:Hokkaido Univ.18. 1-22 (1994)
-
[Publications] 和田博美: "ラットの時間評価行動によるトルエン繰り返し投与の毒性評価VIII" 産業医学. 36. 70- (1994)
-
[Publications] 和田博美: "ラットの時間評価行動によるトルエン繰り返し投与の毒性評価VI" 日本心理学会第57回大会発表論文集. 57. 544- (1994)
-
[Publications] 和田博美: "動物行動と時間・リズム:動物の時間評価行動と有機溶剤" 動物心理学研究. (印刷中). (1995)
-
[Publications] 岩本隆茂(編著): "『現代心理学の基礎と応用』" 培風館, 286 (1995)