1994 Fiscal Year Annual Research Report
薄膜および極細線疲労試験方法の開発と電子顕微鏡による疲労破壊過程のその場観察
Project/Area Number |
05555032
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大谷 隆一 京都大学, 工学部, 教授 (50025946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀川 純 (株)島津製作所, 試験計測事業部, 技術職
安丸 尚樹 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (90158006)
田中 啓介 名古屋大学, 工学部, 教授 (80026244)
多田 直哉 京都大学, 工学部, 助手 (70243053)
北村 隆行 京都大学, 工学部, 助教授 (20169882)
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Keywords | 薄膜 / 極細線 / 疲労 / 引張り / 試験装置 / 破壊過程 / その場観察 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
従来の試験装置では困難であった厚さ10〜100μmの薄膜・極薄板および径10〜100μmの極細線の疲労試験装置を試作することを本研究の第一の目的としている。これらの試料の疲労試験においては,試料つかみ部における応力集中による破断の防止と微小荷重の精密な制御が問題であり,試験の実施が困難であった。本研究では,この点に従来の疲労試験装置とは異なる空気圧式負荷機構と特殊なチャッキング機構を取り入れた試験装置を試作した。本装置により薄膜や極細線の疲労強度特性を明かにすることができる。本年度は,昨年度に製作した疲労試験装置の試験片つかみ部に改良を加えて試験片取り付け部分からの破断防止策を検討した。また,疲労試験装置を走査型電子顕微鏡内に取り付けて,薄膜や極細線の疲労破壊過程の詳細を疲労試験中にその場観察できるシステムを開発した。 銅の極細線(直径70μm)の引張りおよび疲労試験を実施し,良好に試験を行えることを確認した後,強度および荷重-伸び関係等を得た。また,破面観察を行って破壊機構について検討した。 アルミニウム薄膜(厚さ15μm)の引張りおよび疲労試験を実施し,その場観察を行うとともに強度等について検討した。 また,表面硬化処理の機械的性質に及ぼす影響,薄膜の残留応力測定等の試験方法,微小部材の破壊等についても解析し,薄膜や極細線の試験方法について総合的に検討を加えた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ryuichi Ohtani: "Experimental Mechanics on Initiation and Growth ofDistributedSmall Creep-Fatigue Cracks" Pro.of 10th International Conference on Experimental Mechanics. 1173-1179 (1994)
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[Publications] 大谷 隆一: "一方向炭素繊維強化AS4/PEEK積層板の高温における疲労およびクリープ疲労層間はく離き裂伝ぱ" 日本機械学会論文集. 940-34. 1-8 (1994)
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[Publications] 北村 隆行: "微小要素における粒界溝初成の原子シミュレーション" 日本機械学会論文集A編. 60. 2843-2848 (1994)
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[Publications] 多田 直哉: "SUS304の内部き裂型クリープ疲労粒界破壊き裂発生・成長の数値シミュレーション" 材料. 44. 84-89 (1995)
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[Publications] 田中 啓介: "アルミニウム薄膜の集合組織と残留応力に関するX線的研究" 第30回X線材料強度に関するシンポジウム講演論文集. 93-98 (1994)
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[Publications] Takashi Kawakami: "Elastic-Creep Thermal Stress Analyses for the SMT-PGA Package's Solder Joint" Mechanics and Materials for Electronic Packaging,ASME. AMD-187. 197-203 (1994)