1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555047
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
岩渕 明 岩手大学, 工学部, 教授 (00005555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貞森 克也 オリンパス光学工業(株), 第2開発部, 研究員
新田 勇 新潟大学, 工学部, 助教授 (30159082)
清水 友治 岩手大学, 工学部, 助手 (10240649)
片桐 一宗 岩手大学, 工学部, 教授 (90029893)
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Keywords | 極低温 / ビッカース硬さ / 超伝導マグネット / トライボロジー / マグネット構造材料 |
Research Abstract |
極低温ビッカース硬さ計の概念設計を終了し,装置開発のため以下に示す各要素のR&Dおよび硬さ測定の予備実験を行った. 1.極低温における軸受け材料の選択〜種々の材料の極低温摩擦試験を行い,MoS2被膜が摩擦係数が最も小さく有効であることが分かった.本硬さ計のすべり軸受け部にはMoS2被膜を使うことを今後検討する. 2.圧子負荷装置〜圧子の駆動機構として圧電素子を用いた微動とDCモーターとボールネジを用いた粗動を組合わせたものを作成した.圧子に付加する荷重は荷重測定リングにより測定される.圧電素子駆動用アンプおよびDCモーター用駆動アンプを試作し,パソコンによる圧子の上下動および荷重制御プログラムを作成した. 3.圧痕測定〜通常の光学顕微鏡でえられた圧子の画像データより圧痕の大きさを検出し,硬さを算出するプログラムを作成した. 4.試料駆動装置〜DCモーターで試料台を駆動する装置を製作し,パソコンで制御した. 5.荷重と変位曲線からの硬さ算出法〜レーザーによる変位計を製作し,室温において,荷重を負荷したときの微小変位の測定を行い硬さを算出した. 6.極低温硬さの測定〜本装置により液体窒素中から室温において材料に所定の荷重で圧子を押込み,実験終了後に圧痕の大きさを測定し,材料の硬さを求めた.この温度における超伝導マグネット材料の硬さの温度特性を得た.現状では,液体ヘリウム中の硬さを測定するためには試料駆動装置の軸受部を改良する必要があることが判明した.
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[Publications] 岩渕 明: "液体ヘリウム中における摩擦特性" 日本トライボロジー学会,トライボロジー会議'93春予稿集. 469-470 (1993)
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[Publications] 岩渕 明: "極低温真空中におけるマグネット構造材のトライボロジー特性" 日本機械学会71期全国大会(広島)講演論文集. F. 79-81 (1993)