1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555054
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木谷 勝 北海道大学, 工学部, 教授 (50001160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新庄 正明 (株)荏原製作所, 北海道支店技術課, 副参事
山本 和義 (株)荏原総合研究所, 流体研究所, 室長
後藤 彰 (株)荏原総合研究所, 流体研究所, 主任研究員
井門 康司 北海道大学, 工学部, 助手 (40221775)
望月 修 北海道大学, 工学部, 助教授 (50157830)
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Keywords | ディフューザ / はく離・再付着流れ / 圧力回復率 / 非一様速度分布 / 非定常変動 / かく乱 / 制御 / 効率 |
Research Abstract |
本研究の目的は、非一様流入速度分布に対するディフューザの圧力回復率変化および非定常変動に対するはく離・再付着流れの応答特性(はく離抑制および再付着促進効果)変化に基づいて、高効率ディフューザを開発することである。平成5年度における研究では、2次元片開きディフューザの入口における非一様速度分布(後流形)がはく離・再付着流れおよび圧力回復効率に及ぼす影響を明らかにした。ディフューザ入口に設置した円柱によって非一様流入速度分布を実現した。円柱直径dと入口高さHの比(d/H)、円柱の設置位置(y/H,yは平行壁面から測った流れと直角方向の距離)を変化させ、ディフューザ内における表面圧力分布および速度分布を測定した。この結果、はく離・再付着を伴うディフューザにおいて、圧力回復率を向上させるのに最適なd/Hおよびy/Hの組み合わせが存在することを明らかにした。このとき、はく離が抑制されていることを流れの可視化によって確認した。このことは本研究で得られた重要な知見であり、ディフューザ内のはく離・再付着流れの制御に対して、指針を与えるものである。また、はく離・再付着を伴わないディフューザにおいても、周期的に非一様速度分布が流入する場合(ディフューザ入口において移動する円柱によって与えられる)、その周期に応じて圧力回復率が変化し、定常流れで得られる設計圧力回復率よりも圧力回復率が向上する場合があることを明らかにした。これらの実験と平行して、単一周波数の撹乱によるはく離・再付着流れの応答特性を鈍頭円柱先端部におけるはく離泡において調べた。はく離泡の再付着長さは特定の撹乱周波数において極小値をとること、撹乱の強さが強いほどその極小値は減少し、はく離泡が消滅する場合もあることなどを明らかにした。これらの研究成果の一部は次頁の論文にまとめ、公表している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 木谷 勝・望月 修・井門 康司・小作 秀樹: "鈍頭円柱前縁はく離領域の構造と周期的かく乱に対する応答" 日本機械学会論文集(B編). 59巻558号. 366-373 (1993)
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[Publications] 清水 昌幸・木谷 勝・望月 修・井門 康司: "周期的かく乱に対する乱流はく離泡の応答(かく乱周波数、かく乱強さおよびレイノルズ数の効果)" 日本機械学会論文集(B編). 59巻559号. 721-727 (1993)
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[Publications] 望月 修・木谷 勝・田尾 浩之: "非定常効果によるディフューザの性能変化" 流れの計測. 11巻14号. 40-46 (1993)