1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555070
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
朝倉 俊行 福井大学, 工学部, 教授 (70027803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 善雄 福井大学, 工学部, 助手 (90020213)
段野 勝 福井工業大学, 工学部, 教授 (00020165)
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Keywords | 恒温装置 / 温度制御 / セルフチューニングコントロール / 温度センサー / システム同定 |
Research Abstract |
高精度の恒温装置を開発するための基礎研究として,本年度は(1)シミュレーション実験による装置実現の可能性,(2)実験装置の試作,に重点をおき次のような研究成果を得た. (1)計算機によるシミュレーション実験について (a)恒温槽に対するセルフチューニングコントロールを実施するためのシステム同定を行った.えられた数学モデルの動特性解析を行い,高精度の恒温特性を実現するために特に大きな影響を及ぼす外気温の変動や槽内の温度分布を一様にするためのファンによる撹拌に伴う外部及び内部の不規則雑音の影響を調べた. (b)恒温槽の定常特性として,中間槽(二重壁恒温槽の中間部分)においては0.2℃以内の制御精度,内槽においては0.003℃以内の制御精度を実現する.また過渡特性としては従来の装置では30min程度かかっているが,10min以内で定常値になるようなパラメータ調整条件を見いだした. (c)シミュレーション実験により以上のことを確かめ,試作装置に関する諸特性がどのように制御性能に影響を及ぼすかを明らかにした. (2)実験装置の試作について 発泡スチロール製外容器の内部に特殊なガラス容器を発泡スチロールで覆った内容器からなる二重壁恒温槽を試作した.備品のデイジタルマルチ温度計は中間槽の温度計測と計算機へのフィードバック信号として利用し,磁気デイスク装置はデータの記憶保存用に利用している.この装置に基ずきセルフチューニングコントロールを行うためのパラメータ同定に関する基礎実験を行い基礎データを得た.今後,良好な恒温装置を実現するためさらに実験的研究を進める予定である.
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Research Products
(1 results)