1994 Fiscal Year Annual Research Report
二次元数値計算法による都市域急流河川の安全評価システムの開発
Project/Area Number |
05555141
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
板倉 忠興 北海道大学, 工学部, 教授 (70001138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 直史 日本建設コンサルタント, 研究員
山下 恭正 北海道開発コンサルタント, 水上部研究主任
荒井 信行 北海道開発コンサルタント, 水上部研究部長
清水 康行 北海道大学, 工学部, 助教授 (20261331)
森 明巨 北海道大学, 工学部, 助手 (00001339)
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Keywords | 数値解析 / 河床変動 / 急流河川 / 河川構造物 / 跳水 / 段波 / フル-ド数 / 三次元モデル |
Research Abstract |
本年度の研究においては与えられた河川の平面形状および水理条件における安定河床形の予測という問題に対して,数値計算モデルの構築を行い,これを用いてある特定の条件だけではなく,河道平面形状および水理条件に関するパラメータを変化させながら計算を行うことにより幅広い範囲の条件における安定河床形の検討を行った。従来の河床変動計算モデルに関する研究の多くは,ある特定の河川や実験に着目し,主として計算モデルの特徴や計算結果と実測値の適合度などに関する議論が中心に行われてきたが本研究では単に特定の条件ではなく,幅広い範囲における計算を行い,現象の持つ様々な特性を明らかにすることができた.計算結果をもとに各パラメターと安定河床形状との関係,さらには,異なるパラメータどうしの相互関係なども明らかにされ,その組み合わせによっては自由砂州と固定砂州が共振するなどの,河川工学上重要な結果が定量的に明らかにされた. 本研究で扱ったような非線形問題は,従来線形安定解析や模型実験により検討する手法が一般的であったが,線形安定解析では最終的な安定河床形状を算定することは不可能であり,また模型実験においても実験条件や実験ケース数などの制約から,様々な条件を網羅した現象の全体像を明らかにすることは不可能であった.これに対して非線形の方程式をそのまま数値的に計算するという方法は,一旦計算モデルが確立されれば,比較的簡単に非線形の安定問題の解が得られることが示された.
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[Publications] 板倉忠興: "開水路流れにおける二.三の例" 都市域急流河川の流水と河床変動の数値解析に関するシンポジウム. 1-8 (1995)
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[Publications] 山下恭正: "一次元保存則差分法による常射流混在流水の計算" 都市域急流河川の流水と河床変動の数値解析に関するシンポジウム. 27-32 (1995)
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[Publications] 西本直史: "床止め工周辺の河床変動計算" 都市域急流河川の流水と河床変動の数値解析に関するシンポジウム. 33-38 (1995)
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[Publications] 清水康行: "蛇行流路における砂州の形状および移動特性について" 都市域急流河川の流水と河床変動の数値解析に関するシンポジウム. 67-74 (1995)
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[Publications] 森明巨: "座標系に依存しない風上差分" 都市域急流河川の流水と河床変動の数値解析に関するシンポジウム. 87-108 (1995)