1995 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロ波散乱計地上計測システムの構築と土壌水分情報の抽出

Research Project

Project/Area Number	05555142
Research Institution	University of Tokyo
Principal Investigator	虫明功臣東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	弘中貞之東京大学, 生産技術研究所, 教務職員 (80218859) 沖大幹東京大学, 生産技術研究所, 講師 (50221148) HERATH A. S 東京大学, 生産技術研究所, 客員教授 (80240737) 長谷部望日本大学, 理工学部, 教授 (30013121)
Keywords	マイクロ波散乱計 / 土壌水分量 / 後方散乱係数 / 衛星地上検証 / E・ERS-1 / J-ERS-1
Research Abstract	SPOT衛星データを用いた土地被覆分類/J-ERS-1とE-ERS-1のSARデータ/直接サンプリングによる土壌水分から土壌水分-後方散乱係数の実験式を定め土壌水分分布地図(スナップショット)を作成するアルゴリズムが開発された。しかし、観測値相互の実験的・経験的な統計解析だけからは、観測誤差の影響と関連要素の複雑さから、一意的な土壌水分-後方散乱係数の関係を定めることは困難であり、一般性のある土壌水分量地図を作成するには、様々な地表面状態による複数の変換式が必要であることが判明した。そこで、本年度は、Ulabyらが提案している土壌表面からの表面散乱モデルを用いて、種々の変数やパラメータが後方散乱係数に及ぼす効果を数値実験的に調べるとともに、これまでに得られた膨大な観測データをこのモデルに適応させることによってモデルの適用性を調べた。その結果、以下のような点が明らかにされた。 (1)体積含水率-後方散乱係数の関係はこれまで考えられていた線形関係ではなく、高含水率で水分感度が鈍るという関係があることが分かり、これまでの観測データの理論的裏付けができた。 (2)これまでに得られたデータはバラツキがありながらも理論的に妥当な値であると判断できた。 (3)裸地面での後方散乱係数は土壌水分量と地表面の粗度に大きく依存することが分かった。 (4)草地面での後方散乱係数は植生層の光学的厚さに依存し、それが小さいほど、また入射角が小さいほど土壌面の水分感度が良い。 (5)粗度が既知である土壌面に関しては、実際に観測された各パラメータを理論式に代入して得られた理論曲線と車載型散乱計による観測値によい対応が見られた。 (6)粗度が未知である土壌面に関しては、車載型散乱計と衛星によるデータを利用して地表面粗度を逆推定した結果に共通した妥当な値が算出された。

Research Products
(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] 虫明功臣: "2種類の衛星データを用いた土壌水分量分布図の作成手法" 水文・水資源学会1994年研究発表会要旨集. 168〜169 (1994)
[Publications] K. Musiake: "Verification Experiment of Extraction of Soil Moisture Informationusing SAR Mounted on JERS-1 and ERS-1" Resulting Report Meeting of JRES-1/ERS-1 System Verification Program. 111 (1994)
[Publications] K. Musiake: "Extraction of Soil Moisture Information from SAR Satellite Data" Proceedings on 1994 Japan-China Symposium on Advanced Information Technology. 167-172 (1994)
[Publications] K. Musiake: "Verification Experiment of Extraction of Soil Moisture Information using SAR Mounted on JERS-1 and ERS-1" Resulting Report Meeting of JERS-1/ERS-1 System Verification Program. 2-617-2-626 (1995)
[Publications] 虫明功臣: "マイクロ波散乱計による土壌水分抽出アルゴリズムの理論的検討" 水工学論文集. 39. (1995)
[Publications] 沖大幹: "衛星搭載マイクロ波センサによる表層土壌水分量観測の理論式に基づいた検討" 土木学会第50回年次学術講演会概要集. 50. 94-95 (1995)

1995 Fiscal Year Annual Research Report

マイクロ波散乱計地上計測システムの構築と土壌水分情報の抽出

Principal Investigator

虫明 功臣 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)

Research Products

[Publications] 虫明功臣: "2種類の衛星データを用いた土壌水分量分布図の作成手法" 水文・水資源学会1994年研究発表会要旨集. 168〜169 (1994)

[Publications] K. Musiake: "Verification Experiment of Extraction of Soil Moisture Informationusing SAR Mounted on JERS-1 and ERS-1" Resulting Report Meeting of JRES-1/ERS-1 System Verification Program. 111 (1994)

[Publications] K. Musiake: "Extraction of Soil Moisture Information from SAR Satellite Data" Proceedings on 1994 Japan-China Symposium on Advanced Information Technology. 167-172 (1994)

[Publications] K. Musiake: "Verification Experiment of Extraction of Soil Moisture Information using SAR Mounted on JERS-1 and ERS-1" Resulting Report Meeting of JERS-1/ERS-1 System Verification Program. 2-617-2-626 (1995)

[Publications] 虫明功臣: "マイクロ波散乱計による土壌水分抽出アルゴリズムの理論的検討" 水工学論文集. 39. (1995)

[Publications] 沖大幹: "衛星搭載マイクロ波センサによる表層土壌水分量観測の理論式に基づいた検討" 土木学会第50回年次学術講演会概要集. 50. 94-95 (1995)

虫明功臣東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50011060)