1993 Fiscal Year Annual Research Report
溶射法によるコンクリートの耐久性の向上と水中生物の付着防止
Project/Area Number |
05555185
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
二俣 正美 北見工業大学, 工学部, 教授 (60003191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鮎田 耕一 北見工業大学, 工学部, 教授 (90003186)
中西 喜美雄 北見工業大学, 工学部, 教務職員 (80227834)
冨士 明良 北見工業大学, 工学部, 助教授 (00199275)
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Keywords | 溶射技術 / 表面改質 / コンクリート / 耐久性の向上 / 耐凍結融解性の向上 / 水中生物の付着防止 / 景観材料の開発 / 機能材料の開発 |
Research Abstract |
平成5年度の研究は当初計画のとおりほぼ順調に推移し、実施計画に示した1-4の各事項に対し多くの知見を得た。以下に、その概要を示す。 1.コンクリート表層部のレイタンスの除去と粗面化について: 溶融アルミナグリットブラスト法、サンドブラスト法及び化学的方法(ラストリー液使用)の三者について、処理速度、表面粗さ、皮膜の密着強度を比較することにより、処理速度では溶融アルミナグリットブラスト法が勝るが、他についてはほぼ同様であることを明らかにした。 2.皮膜の初期密着強度と各種促進暴露試験後の密着強度について: ウエザーメーター試験、塩水噴霧試験、凍結融解試験など、各種促進暴露試験実施前後の皮膜の密着強度を比較し、特に、耐凍結融解性の向上に対しては封孔処理が重要になることを明らかにした。 3.実環境下での暴露試験体の継続観察について: 屋上、海岸線、下水処理場ばっき糟内、海中などに設置の6年を経過した試験体、及び試験的に施工し、1年から5年を経過したいくつかの実構造物について継続して皮膜の観察を行い、その経時変化を明らかにした。 4.水中生物の付着防止について: サロマ湖内の実験定点において第5期試験を継続して実施し、実用可能な皮膜を特定するとともに、長期に渡り効果が持続する皮膜の構造及び作製方法について多くの知見を得た。 5.その他: (1)溶射技術の景観材料開発への応用を目的に、北見工業大学の協力を得て学内に設置のコンクリート製擁壁に試験的に壁画を製作し、皮膜の経時変化などについての観察を開始した。 (2)研究内容がテレビ紹介されたことを契機に(平成5年12月8日全国放映、NHK列島リレーニュース)、海運会社との間で船底への水中生物の付着防止への応用についての検討を開始した。
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