1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05558005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 寛道 東京大学, 教養学部, 教授 (60023628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 正明 東京大学, 教養学部, 助手 (60235885)
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Keywords | 短距離走 / バイオメカニクス / スプリント / トレーニングマシン / ハムストリングス |
Research Abstract |
1)本研究は、日本人選手に不足しているスプリント能力を向上させる目的で新しいアイディアにもとづく「スプリント強化トレーニングマシン」を開発することであった。 開発においては、スプリントに必要な筋肉である股関節伸展筋群、〈特にハムストリングス(大腿二頭筋)や大殿筋〉を走動作に類似の動作パターンを行ないながら強化することを大きなテーマとした。 2)理想的な走動作における足の軌跡をたどりながら、筋力トレーニングが行えるようにするためには、どのような足の軌跡が最も望ましいものかを検討した。その結果、円軌道を基本にした足の動きが最も効率良い動きであるとの結論を得た。 3)円軌道を基本にした足の移動軌跡を実現させるため、自転車のペダリングを行う際に、ペダルアームの軸が前後に往復するかたちにペダリングすると、目的とする動作が実現することがわかった。 4)本研究によって開発されたトレーニング装置は、「スプリント・トレーニングマシン」と名づけたが、次のような特色をもつ。 この装置は、基本的に、1)クランク、アーム、ペダルをとりつけた移動台座(左右一対:右脚用と左脚用)、2)動力部及び動力伝達部、3)負荷調節部、4)てすり、から成り立つ。 オペレータは右脚用と左脚用の移動台座に取り付けられたペダルの上に乗って立ち、足部はペダルに固定される。移動式台座は動力を用い、定められた一定速度(速度変更可能)で連続的に前後往復運動を繰り返すが、右脚用と左脚用では完全に交互にすれちがうタイミングで移動する。 オペレータは、往復運動を繰り返す移動台座の動きに合わせて両足のペダリング運動を行う。電気的な抵抗負荷が、ペダルが水平位置以下の部分でかかり、キック動作時での筋力発揮が必要とされる。 5)国内特許、国外特許の申請を行なった。
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