1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05558062
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉澤 善男 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (00016627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 之貫 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20233827)
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Keywords | ヒートポンプ / 酸化マグネシウム / 水酸化マグネシウム / 気固反応 |
Research Abstract |
1.酸化マグネシウム/水系ケミカルヒートポンプ試験機の製作 本年度は出力100Wを目標にし、実験開始時に充填する水酸下マグネシウムを約300〜400gとして試験機の設計を行い製作を進めた。 (1)装置概要 反応器は縦370×横260×深さ20mmであり、これに10mmの厚さで試料を平板状に充填した。この反応器を格納容器に設置し種々の反応温度、反応水蒸気圧下で実験を行った。脱水反応のための加熱は低部のシースヒーターからの輻射加熱で行った。実用運転時は反応器の加熱は工業排熱等で行われるが、ここではヒーターで代用した。水和反応時の発熱を回収するため、反応器に冷却管を通し、管中に温水を流し、反応熱を温水の顕熱として回収した。反応器各部に熱電対を設置し温度変化を逐次記録した。 (2)実験結果 発熱反応時の熱出力に主に注目し、種々の反応条件で実験を行った。脱水反応を370℃で行い、発熱反応を80℃飽和水蒸気にて行った場合、初期に約95℃だった反応層は反応により20℃以上昇温し、約3時間の間発熱が観測された。冷却水の出入口温度差、流量より、初期熱出力は150W/kg-Mg(OH)_2以上となり30分以上の間100W/kg-Mg(OH)_2以上の出力が確認された。反応層は伝熱律速であり、熱出力は冷却管の熱交換性能に大きく依存していることが明になった。本研究では冷却管に銅円管を用いたが、フィンをつける等して熱交換性能の向上は十分可能である。今後は熱交換性能の向上を目指すが、今回このための基礎的データを得ることができた。 2.熱天秤実験 熱天秤実験装置を製作し、本系の要素反応の速度論的検討を行い、運転条件の基礎的データを収集した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 加藤之貫,山下理道,吉澤善男: "酸化マグネシウムケミカルヒートポンプに関する研究-酸化マグネシウム水和反応の活性化-" 化学工学論文集. 19. 1213-1216 (1993)
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[Publications] 加藤之貫,渡辺佳則,吉澤善男: "無機系炭酸化反応を利用したケミカルヒートポンプの検討" 化学工学会第59年会予稿集. R303 (1993)