1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05630082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
豊島 義一 東北大学, 経済学部, 教授 (80004191)
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Keywords | 長崎造船所 / 原価計算 / 長崎造船所年報 / 月末勘定書 / 作業原費勘定 / 繰越割掛費勘定 / 三菱造船所業務組織 / 賃金当たり割掛費計算表 |
Research Abstract |
1.7月29日〜8月3日 三菱総合研究所上野毛研究センターの資料室に立ち入らせてもらって調査を行った。現在、同研究センターでは三菱史料館設立に向けてその準備が進められており、同資料室への立ち入り調査は最後の機会になるので急遽赴いたものである。三菱合資会社年報(大正元年度・三年度・四年度)、同本社日誌・庶務日誌、長崎造船所来翰(マイクロフィルム3,487コマ)などを収集した。 2.10月4〜7日 菱重株式会社(財閥解体のための清算会社)保管資料の移管先である三菱重工本社地下倉庫で調査し、長崎造船所の大正6年11月〜同7年10月の決算書類および三菱造船株式会社大正6年11月〜同8年4月の貸借対照表など会計資料を収集した。 3.11月15〜19日 三菱重工長崎造船所の史料館の書庫を中心に中央図庫(史料館別館)で大正期の長崎造船所の貸借対照表や損益計算書など会計記録が記載されている史料を徹底的に調査した。長崎造船所の大正元年〜14年度「年報」、大正元年〜7年度「月報」、大正7〜12年度「社報」、その他大正4年1月現在「三菱造船所業務取扱組織」など多数の史料を収集できた。 4.12月7日および1月21日 三菱経済研究所に赴き、新東京ビルの地下にある書庫で、二次史料であるが、三菱造船所総務課(大正13〜14年作成)「造船調査資料(一)(二)」や三菱造船所(大正12年作成)「各国造船政策現状調書」、三菱造船所総務部(大正13年作成)「本邦造船保護政策論」など貴重な資料を収集した。 5.2月7〜8日 長崎造船所元経理部長西山一三氏に聞き取り調査を行った。多くの疑問点が氷解した。次年度もこの聞き取り調査を継続したい。 6.収集した史料の分類整理および欠落部分の点検(アルバイト)とともに、史料の解読・分析を進めている。長崎造船所および菱重で収集した大正元年〜3年度「年報」と大正3年度の月末勘定書の分析結果については、本学の『研究年報』に発表の予定である。
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