1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05640384
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
相馬 弘年 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10013533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 忠児 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (10005168)
前田 敏輝 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (80202307)
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Keywords | 非線形分光法 / 四光波混合 / 三次非線形感受率 / オプティカルグレーティング / ピコ秒分光法 |
Research Abstract |
我々の提案による新しい非線形分光法であるコヒーレント・ポピュレーション・グレーティング(CPG)法のアモルファス半導体への適用に関わる基礎的検討を行った。研究実績の概要は以下の通りである。探索用光源として紫外から近赤外に渡る広帯域サブナノ秒パラメトリックパルス光の発生を実現した。これにより、各種アモルファス系を対象とするCPG法の適用が可能となった。 次に、CPG信号の微細スペクトルの一般的な解析法を確立した。これにより、アモルファス半導体における電子遷移に伴う不均一幅、均一スペクトル幅、位相緩和時間等を求めることが可能となり、更に、アモルファス相において観測されることの期待される微細スペクトルのエネルギー位置を精密に決定することが可能となった。本解析法の有効性を確かめるため不均一系の一例として、エタノール中クレシルバイオレットにおいて観測されるCPG信号に対して本解析法を適用した。その電子遷移に伴う不均一幅が2cm^<-1>以下、基底状態及び励起状態での均一半値半幅が各々1.3cm^<-1>及び2.3cm^<-1>であることが分かった。又、基底状態及び励起状態でのそれぞれに対応する位相緩和時間は4.0及び2.3ピコ秒以上であることが分かった。その微細スペクトルは、特定のエネルギー間隔よりなる集合により形成されていることが判明した。以上のことから、アモルファス半導体の微細構造をそのエネルギー構造の測定を通じて調べるためにCPG法を応用する事は、十分可能であることが分かった。
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