1994 Fiscal Year Annual Research Report
変位拡大てこ機構の弾性変形と加工誤差が位置決め用平行ばねの変位特性に及ぼす影響
Project/Area Number |
05650153
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
吉村 靖夫 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20042682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒崎 茂 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70042710)
大塚 二郎 静岡理工科大学, 工学部機械工学科, 教授 (30016787)
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Keywords | XYZテーブル / 位置決め / 平行ばね / 一体構造 / ヒンジ / 変位 / 動剛性 / 干渉 |
Research Abstract |
平成6年度は下記の2項目について理論、有限要素法解析および実験を通じて研究を行なった。 1)寸法誤差が移動台の直線運動に及ぼす影響(終了) 2)一体構造のXYZ移動台の試作研究(追加) 1.寸法誤差が移動台の直線運動に及ぼす影響 長さ80、幅60、厚さ6mmのアルミニウム製の変位拡大機構付き平行ばね機構を製作し、弾性ヒンジの寸法誤差及びてこ比の誤差がそれぞれ移動台の直線運動に及ぼす影響を調べた。その結果次の事が明らかとなった。 (1)板厚が増大する(寸法誤差正)と移動台は右に傾く。反対の場合は左に傾く。この傾向は非線形となる。 (2)単位直線変位当たりの傾きは駆動力の値にかかわらず一定である。 (3)てこ比が左右対称であれば移動台に傾きが生ずる。 2.一体構造のXYZ移動台の試作研究 一体構造の3軸移動台を放電加工機で製作した(アルミ製で外形寸法:40X40X40mm)。各軸の最大移動量は約20μmである。駆動力は圧電素子で与える。各軸間の干渉を調べる事が主目的で以下の事が明らかとなった。 (1)締結部の全くない一体構造のXYZ移動台が製作可能である。 (2)X軸方向に駆動した場合の、Y、Z方向の干渉変位量は約3〜4(%)程度で比較的小さい(他の軸間同志もほぼ同じ関係)。今後の改良・工夫によって更に干渉の少ない位置決め移動台が見込める。
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[Publications] 吉村靖夫: "変位拡大機構付き平行ばね機構の変位特性(寸法誤差が移動台の直線運動に及ぼす影響)" 1994年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. NO.2. 571-572 (1994)
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[Publications] 大塚二郎: "超精密位置決めの現状と問題点" 機械と工具. 5月号. 18-25 (1994)
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[Publications] Y.Yoshimura: "Displacement characteristics of one-piece Parallel Spring Movement for Balance(6th Report)" International Journal of the Japan Society for Precision Engineering. Vol.28 NO.3. 255-260 (1994)
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[Publications] 大塚二郎: "超精密生産技術大系(第2巻)" フジテクノシステム. NO.2. (1994)
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[Publications] 黒崎茂: "超小型ひずみゲージによるモードI応力拡大係数の実験解析法" 日本機械学会論文集A編. 59. 2143-2148 (1994)