1993 Fiscal Year Annual Research Report
超微細構造を有する透明多孔質体中における相関散乱ふく射過程の解明
Project/Area Number |
05650200
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
上宇都 幸一 大分大学, 工学部, 教授 (20038029)
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Keywords | シリカエアロゲル / 散乱位相関数 / アルベド / 相関散乱 / 単分散 / 非対称性パラメータ |
Research Abstract |
シリカエアロゲルに450nmの一様光を照射させたときに生ずる境界散乱光データを、申請者の開発した反復的逆散乱問題ソルバーを用いて解析した結果、シリカエアロゲルの光学特性について以下の知見を得た。 (1)シリカエアロゲルが、SiO_2の単分散粒子群より構成されているならば、その平均粒径は、10〜20nm程度であり、かつ体積分率は0.1程度である。従って、相関散乱は、無視できない。 (2)シリカエアロゲルの散乱位相関数は、Rayleigh、散乱位相関数よりもやや前方散乱が強く、非対称性パラメータは、0.1程度である。また、散乱角pi/2近傍で、くぼみを生ずる。以上の結果は、単分散相関散乱理論では、説明できない。 (3)可視機でのエアロゲルのアルベドは、1である。
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