1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650397
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻本 浩章 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (90172014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 久生 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (10156961)
山口 智浩 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (00240838)
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Keywords | コプレーナ / つづらおれ形平面トランス |
Research Abstract |
1フレキシブルなポリイミドフィルム基板の同一面上にフォトリソグラフィ技術によりコプレーナつづらおれ形平面トランスを作成し、高周波領域におけるコプレーナ形平面トランスの反射特性、透過特性を計測した。基本的な特性として、周期的に一次側コイルが共振することによってコプレーナ形平面トランスの透過特性が測定周波数範囲において幾つかのピーク値を持つことが分かった。低周波領域での透過特性の低かは平面トランスの自己インダクタンスや相互インダクタンスが低いためと考えられる。高周波領域での透過特性の低下については薄膜導体の表皮効果による抵抗の増加が主な原因であると考えられる。また磁性体を付加することによってコイルの自己インダクタンスが増加し、低周波領域での透過特性が増加向上するものの、コイルが持つ浮遊容量との共振周波数が低下するため、透過特性が悪化することが分かった。同時に、磁性体の高周波領域での損失の増加が伝送特性の急激な悪化の原因の一つであると考えられる。 2フレキシブルなポリイミドフィルム基板の同一面上に作成されたコプレーナつづらおれ形平面トランスをMHzからGHz帯域で駆動したときの伝送特性について、分布定数回路モデルを用いて、シミュレーションを行った。反射特性、透過特性の実測値とシミュレーション値とは低周波領域において良く一致した。しかしながら、900MHz以上の高周波領域で、実測値とシミュレーション値では変化の様子やその値も大きく違った。シミュレーションでは表皮効果によるコイル抵抗値の上昇により、伝送特性は急激に低下するが、実測値では、上昇する傾向を示した。この原因として、計測時や解析時の誤差の影響、またこの様な計上の素子に対する解析方法の問題であるか今後の検討課題である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 辻元 浩章: "フレキシブル基板上に作成されたコプレーナ形平面トランスの高周波特性" 電気学会マグネティックス研究会資料. MAG-94-96. 85-92 (1994)
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[Publications] 辻本 浩章: "フレキシブル基板上に作成されたコプレーナ形平面トランスの高周波特性(II)" 電気学会マグネティックス研究会資料. MAG-94-193. 17-25 (1994)
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[Publications] H.Tsujimoto: "Output characteristic of thin film transformer composed of strip line and magnetic film" The 6th Joint MMM-Intermag Conterence Absracts. 552-553 (1994)