1995 Fiscal Year Annual Research Report
排ガス中の一酸化炭素濃度データの利用による有機ハロゲン化合物の制御に関する研究
Project/Area Number |
05650523
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
武田 信生 京都大学, 工学部, 教授 (20026256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡島 重伸 京都大学, 工学部, 助手 (60233318)
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Keywords | 流動床式焼却炉 / 炭酸カルシウム / アンモニア / 有機塩素化合物 / 塩化水素 / 窒素酸化物 / イオンクロマトグラフィー |
Research Abstract |
本年度はラボスケールの小型流動床式焼却炉を用いて、 (1)供給試料中への炭酸カルシウムの添加 (2)窒素酸化物制御を目的とした2次燃料室へのアンモニア注入 を行い、燃焼廃ガス中の塩素水素、硫黄酸化物、窒素酸化物、有機塩素化合物への影響について調べた。それぞれの実験において、2次燃焼室温度、炭酸カルシウム添加量、アンモニア注入量を変化させ、連続分析装置によって酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物を、吸収ビンを用いたバッチ分析では塩化水素、硫黄酸化物、アンモニア、クロロベンゼン、クロロフェノールを測定した。なお、予備実験としてイオンクロマトグラフィーを用いて燃焼廃ガス中の塩化水素と硫黄酸化物の同時分析についても検討した。 実験結果を以下に示す。 (1)炭酸カルシウムの添加によって、塩化水素と硫黄酸化物は中和反応により減少し、窒素酸化物は炭酸カルシウムの触媒作用によって増加した。未燃成分については、一酸化炭素は減少し、カルシウム/塩素のモル比が3の条件でクロロベンゼンは1/3に、クロロフェノールは1/2に減少した。これらは燃焼の安定性の改善が原因の一つと考えられた。 (2)アンモニアの注入によって窒素酸化物は減少し、クロロベンゼンはアンモニア/一酸化窒素のモル比が1の条件で約50%、モル比が5の条件で約70%の減少が認められた。
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