1994 Fiscal Year Annual Research Report
硬質地盤地震動の平均特性に基づく各種地盤の地震動予測
Project/Area Number |
05650542
|
Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 外氣晴 足利工業大学, 工学部建築学科, 教授 (40245030)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 晋 鹿島技術研究所第3部第4研究室, 研究員
高橋 克也 鹿島技術研究所第3部第4研究室, 主管研究員
尾内 俊夫 足利工業大学, 工学部建築学科, 専任講師 (30129019)
|
Keywords | 硬質地盤 / 強震記録 / 平均特性 / 地震動予測 / 地震最大値 / スペクトル / 軟弱地盤 / 増幅 |
Research Abstract |
地震防災や耐震設計のためには、強震記録の分析に基づく地震動評価が基本となる。このため、本研究では以下の地震動記録:(1)米国、メキシコ、チリの記録、(2)強震動アレー観測記録、(3)仙台高密度強震観測網の記録、(4)千葉県東方沖地震の記録、を集め、地震動の平均特性を分析した。これらのデータ群により、硬質地盤における平均的地震動を求め、2種地盤と3種地盤の地震動を予測した。その概要は以下の通りである。 1)工学的基盤の平均的地震動:工学的基盤の地震動は、その基本的な性質として、最大加速度Amaxと最大速度Vmaxの距離減衰と、応答スペクトルを求めた。Amaxは各種のデータベースや他の研究結果と比較し、データベースの差による結果の相違を明確化した。 2)代表的地盤の地震動予測:最もデータとして纏まりの良い(1)の海外の記録によって得られた平均スペクトル等を用いて、東京、大阪の代表的な2,3種地盤の地上の地震動を予測した。その結果、これらの地盤の応答は、軟弱地盤の非線形性によってAmax、Vmaxが低減し、スペクトルのピーク周期は長くなった。 3)総合評価:それらの結果は、1995年兵庫県南部地震における強震記録の最大値の距離減衰と比較し、観測値と近い値である事がわかった。これら工学的基盤と軟弱地盤の地表における地震動の評価結果から、設計用または地震防災研究の基礎となる成果が得られた。
|