1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05650720
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
千葉 忠俊 北海道大学, 工学部, 教授 (70001295)
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Keywords | 石炭 / 軟化溶融速度 / 固化速度 / 急速昇温 |
Research Abstract |
本研究は、次世代コークス炉における高速熱分解操作を想定し、非粘結性石炭を含む種々の石炭を試料とし、異なったガス雰囲気ならびに圧力下、種々の速度で加熱したときの軟化および固化特性を、連続的に測定することを目的とする。 本年度は、内容積が300cm^3のマイクロオートグレーブ(耐圧150気圧、耐熱700℃)に内置した試料セルに石炭粒子ペレット上表面に直径が3mmの針状錘あるいは円盤状ピストンを載せ、試料の軟化や膨張による上下運動を差動トランスを用いて、0.01mmの精度で検出する測定システムを作製した。粘結性が大幅に異なる6種の内外炭を試料とした予備実験の結果、ペレットへの針入とペレットの膨脹が同一温度範囲で起こり、この温度範囲は既存のギーセラープラストメーターにより測定される流動度変化の温度範囲とほぼ一致すること、これらの変化が石炭種や加熱速度により異なることなどの知見を得た。とくに、加熱速度が3K/minと小さな場合にはほとんど軟化しない石炭でも10K/min以上では軟化溶融性を示すようになることを発見した。測定と同時に、針入曲線を解析して石炭の粘度変化を推算するモデルの構築に着手した。すなわち、加熱中の各温度において瞬時定常を仮定し、針のニュートン流体中の落下を想定した運動方程式により測定した針入曲線を解析し、各温度におけるペレットの見掛け粘度の概算値を求めた。その結果、粘度の温度依存性が100kcal/mol以上と求まり、粘度変化を温度だけの関数として考えることは単純化のしすぎであることが判明した。そこで、平成6年度においては、石炭が加熱中に軟化中間体および再固化物など他の物質へ転化する反応過程を考慮した詳細なモデルを構築して、測定結果を説明することを試みることとした。
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Research Products
(1 results)