1993 Fiscal Year Annual Research Report
内分泌性神経終末における微小胞の本態とその生理的意義
Project/Area Number |
05670026
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
中井 康光 昭和大学, 医学部, 教授 (60053807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 慶平 昭和大学, 医学部, 助手 (10245821)
落合 英彦 昭和大学, 医学部, 講師 (40053954)
内藤 延子 昭和大学, 医学部, 助教授 (30053903)
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Keywords | 視床下部下垂体系 / 神経分泌ニューロン / 微小胞 / 後葉ホルモン / グルタミン酸 / チロシン水酸化酵素 / 免疫電顕 |
Research Abstract |
視床下部ホルモンを含む内分泌性神経終末あるいはアミンや神経ペプチドを含む神経終末に存在する明るい微小胞に局在する活性物質を検索する目的で、免疫電顕的に観察し、若干の知見を得た。 1.グルタミン酸様免疫活性の超微局在 ラット視床下部下垂体系神経分泌ニューロンにおけるグルタミン酸様免疫活性の超微局在を調べるために、抗グルタミン酸抗体を用いてLowikryl K4M包埋後金コロイド法によって観察した。その結果、分泌性神経終末において明るい小型小胞の密集した領域に免疫陽性反応が見られた。 2.チロシン水酸化酵素様免疫活性の超微局在 ラット脳幹部(Al,Cl)および視床下部(A12,A14)のカテコールアミン含有ニューロンにおけるチロシン水酸化酵素様免疫活性の超微局在を1.と同様の包埋後金コロイド法によって観察した結果、チロシン水酸化酵素様免疫陽性反応は神経終末の細胞質基質全体に散在して見られたが、特に明るい小型のシナプス様小胞の密集した領域に強く認められた。しかし、神経終末内の暗調果粒や小胞体は反応陰性であった。 以上から、グルタミン酸およびチロシン水酸化酵素は分泌性神経終末内の明るい微小胞と関係深いことが強く示唆された。 その他に、シナプス小胞の構成タンパクであるsynaptophysinの神経分泌終末について免疫電顕的に調べ、明るい微小胞にsynaptophysin様免疫活性のあることを観察している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shigeru Horie: "Catecholaminergic innervation of oxytocin neurons in the paraventricular nucleus of the rat hypothalamus as revealed by double-labeling immunoelectronmicrosoopy" Acta Anatomica. 147. 184-192 (1993)
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[Publications] Qing-Ping Wang: "Enkephalinergic innervation GABAergic neurons in the dorsal raphe nucleus of the rat." Brain Research Bulletin. 32. 315-320 (1993)
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[Publications] Qing-Ping Wang: "Electron Microscopic Immunocytochemistry of GABAergic Interneurons in the Dorsal Raphe Nucleus of the Rat." The Showa University Journal of Medical Sciences. 5. 89-98 (1993)
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[Publications] Seiji Shioda: "Serotonergic innervation of vasopressin immunoreactive neurons in the rat hypothalamus as revealed by double labeling immunocytochemistry." The Showa University Journal of Medical Sciences. 5. 193-201 (1993)
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[Publications] 落合,英彦: "包埋後金コロイド法によるニューロン内カテコールアミン合成酵素の免疫電顕的観察" 解剖学雑誌. 68. 644 (1993)