1993 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患における血漿低比重リポ蛋白の変化とその病態生理学的意義
Project/Area Number |
05670599
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
三羽 邦久 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (70166221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 正俊 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50190046)
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Keywords | 低比重リポ蛋白 / 冠攣縮 / 異型狭心症 / 脂質過酸化物 / ビタミンE |
Research Abstract |
種々疾患患者および正常者より採血し、血症を分離し、更に高速超遊心分離を繰り返すことによって低比重リポ蛋白(LDL)分画を得た。種々の濃度の銅イオンを添加して、37℃、Co_2インキュベーター中で24時間反応させた後、生成された脂質過酸化物をthiobarbituric acid reactivesubstances法により定量した。同時にLDLのビタミンE含量を高速液体クロマトグラフィー法によりα-tocopherolとして定量した。活動期の異型狭心症例では、正常例、他の冠動脈狭窄例、非活動期の異型狭心症例と比較してLDLの銅イオンによる脂質過酸化物生成量が増加しており、易酸化性が有意に亢進していることが判明した。LDLのビタミンE含量は有意に低下していた。また、正常例でも喫煙者においてはLDLの易酸化性の亢進とビタミンE含量の低下が認められた。冠攣縮の病因としてのLDLの易酸化性とその原因としてのビタミンE含量の低下を証明し、国内外の学会に成果を報告すると共に、現在、論文を英文誌に投稿中である。
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