1993 Fiscal Year Annual Research Report
前癌肝細胞と親脂化膜によるハイブリッド型人工肝補助装置開発の研究
Project/Area Number |
05670983
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
山本 哲 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50125415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野寺 一彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00204264)
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (40091566)
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Keywords | 化学発癌 / 人工肝臓 / 前癌病変 / 門脈下大静脈吻合 / 薬物代謝 / Diethylnitrosamine / 2-Acetylaminofluorene |
Research Abstract |
実験動物にDiethylnitrosamine(DEN)を経口投与し、化学発癌を試みたが、これのみではγ-GTP染色陽性のHyperplastic nodule(HN)の形成が悪く、これに門脈下大静脈吻合(Eck)を加えることでHN形成が促進されるかどうかを検討した。実験群1:Eck+DEN(150mg/kg),実験群2:Eckのみ,実験群3:DEN+Phenobarbital(0.5g/L飲水),実験群4:DENのみ,の4群について、実験動物の肝表面上のHN形成を3か月間観察し、屠殺後、肝組織における薬物代謝酵素活性、γ-GTP染色によるHN形成率を検討した。NADPH-Cyt C Reductase活性は、実験群4の40±6(U/g protein)に対し、実験群1では55±7(U/g protein)と増加を認め、γ-GTP染色によるHN形成率も、実験群4では非常に少ないものの、実験群1では明らかに多くの結節を認めた。しかし、3か月のincubation timeにしては、HNの形成が不十分なため、これを短縮させる目的で、DENと同様に化学発癌を引き起こす2-acety1aminofluorene(AAF)を食餌に混入させる方法による化学発癌を検討した。これによると2か月間で、DENによる化学発癌以上の結節を回収することができた。この実験モデルよりHNを切り取り、コラゲナーゼで処理して細胞分離を行ない、アルギン酸ナトリウムによる被包化を行なった。HN由来肝細胞は、通常の遊離肝細胞のように完全分散は困難であったが、フラグメント状になり、アルギン酸ナトリウムによる被包化にも問題なかった。被包化HN由来細胞の解毒能をアンモニア負荷試験で確認したところ、尿素合成能を認め、人工的腫瘍化肝細胞株による肝機能補助リアクター作成の可能性が示唆された。
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[Publications] 山本哲: "外科治療の進歩・変遷「移植」-肝移植の進歩と現況を中心に-" 北海道外科雑誌. 38. 20-25 (1993)
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[Publications] 葛西眞一: "先進医療:癌患者への臓器移植-肝癌を中心に-" 総合臨床. 43. 35-37 (1994)
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[Publications] 山本哲: "Hyperplastic Nodule(HN)肝細胞の被包化によるモジュール作製の検討" 人工臓器. (発表予定).