1994 Fiscal Year Annual Research Report
癌リンパ節転移機構の細胞接着分子モデルによる解明--腫瘍・リンパ節間質細胞接着に注目して---
Project/Area Number |
05670985
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 博孝 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00240656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 進 東北大学, 医学部, 講師 (00154120)
片山 正文 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00177411)
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Keywords | モノクローナル抗体DG20 / 細胞接着 / Molt17 |
Research Abstract |
リンパ腫細胞と間質細胞との接着には、細胞表面への接着や細胞下面への潜り込みなどの2種の細胞接着が認められる。前年度に作製したモノクローナル抗体DG20を詳細に検討した。この抗体はVLA4のepitopB1 typeに属することがわかった。DG20は表面への接着や潜り込みの両方をブロックする。今回、潜り込む性質のみを有するMolt17を免疫し、この潜り込みを選択的にブロックする抗体N3を作製した。この抗体はDG20とは異なるepitopを認識する。末梢血液細胞における発現をサイトフローメトリーにて調べた。発現はMonocyteに強く、Lymphocyteは強弱2つのpopulationに分けられた。現在、immunoprecipitationを行い、抗体の認識する分子量を確定しつつある。既に樹立した食道や乳線癌細胞株に加え、サイログロブリン産生の甲状腺乳頭腺癌細胞株を新たに樹立した。この細胞株characterizationとcloningを行った。これらの細胞株および手術摘出標本における接着分子の発現を抗体を用い免疫組織学的に調べていく予定である。さらに、抗現の発現と癌の転移形成能とに関連があるかどうかを調べる。また、既存のインテグリンやシアロムチンファミリーと比較検討する。
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