1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671093
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
浜野 恭一 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20075253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 登 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10225724)
中島 清隆 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10188948)
亀岡 信悟 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80101848)
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Keywords | 肝転移 / 接着分子 / ラミニン / インテグリン / NCAM |
Research Abstract |
癌の浸潤や転移機構の解明について接着分子に着目し検討を重ねた。 平成7年度は接着分子の中でラミニンレセプターであるインテグリンおよび神経接着分子であるNCAMを中心に検討した。 (1)インテグリン 1.これまでのラミニンと同様に血清β1インテグリン測定を重ね、大腸癌症例では正常者に比較し、高値を呈した。高値群の中で異時性肝転移症例がまだ少ないため、予知マーカーとしての意義はまだ確立せず、腫瘍マーカーとしての意義にとどまった。今後のさらなる研究の必要性が痛感された。 2.組織インテグリン(VLA6)染色でも凍結切片における免役組織染色で、組織ラミニンと同様にインテグリン染色陰性例に肝転移が多いことが判明した。従来のラミニンにさらにインテグリンによる診断を加えることで、転移予知率の向上が期待された。 (2)NCAM:神経接着因子(NCAM)は直腸癌症例において検討した。 1.組織NCAM発現のあるものは神経浸潤陽性例と考えられた。 神経浸潤陽性例では局所再発が多いことより、組織NCAM発現のあるものは局所再発が多いことがわかった。 2.血清NCAM定量において、高値例では神経浸潤や局所再発と有意な相関関係を示した。NCAMにおいても今後は肝転移との関連を検討し、その意義を確立したい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 斎藤登,亀岡信悟,浜野恭一: "大腸癌肝転移予知と接着分子" 東京女子医科大学雑誌. 65(臨). 52-56 (1995)
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[Publications] 林 達弘: "大腸癌肝転移における接着分子α6β1の意義に関する研究" 東京女子医科大学雑誌. 65. 883-890 (1995)
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[Publications] 永田 仁: "直腸癌神経浸潤における神経接着分子の臨床的意義に関する研究" 東京女子医科大学雑誌. 65. 946-953 (1995)