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1993 Fiscal Year Annual Research Report

悪性骨軟部腫瘍の腫瘍細胞動態(Brdu,Irduを用いた免疫組織化学的研究)

Research Project

Project/Area Number 05671211
Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

松本 圭司  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70165885)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石澤 命仁  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00242983)
Keywords骨軟部悪性腫瘍 / 細胞増殖動態 / 悪性線維性組織球腫 / 免疫組織化学 / 腫瘍マーカー / 軟骨肉腫 / 脂肪肉腫
Research Abstract

滋賀医科大学整形外科にて手術時採取し,ヌードマウス背部皮下に継代移植可能となった10数種類の悪性骨軟部腫瘍細胞に対して,担癌マウスの腹腔内にbromodeoxyuridine(BrdU)を注入後,摘出腫瘍を免疫組織化学的に処理し,腫瘍増殖の目安となるS期細胞の相対的比率(labelling index)を測定した。さらに同一切片上で,免疫組織化学的に各種腫瘍マーカー(S-100,prolyl hydroxylase,α-1-antichymotrypsinなど)の2重染色を行った。また良性腫瘍の場合はヌードマウスへの移植を経ず,直接手術材料片をin vitroでBrdUラベリングを行い,これにより以下のことが判明した。
(1)S期細胞の相対的比率(labelling index)は,必ずしも臨床的悪性度と比例しない。
(2)脱分化型軟骨肉腫において,主要な増殖部分はS-100陰性の脱分化部であり,S-100陽性の軟骨様部分はほとんど増殖しない。
(3)(骨,軟部)悪性線維性組織球腫の主要な増殖部分はprolyl hydroxylase陽性の線維芽細胞様細胞であり,α-1-antichymotrypsin陽性の組織球様細胞は主要な増殖細胞ではない。ゆえに悪性線維性組織球腫の組織起源は未分化間葉系細胞である。
(4)脂肪肉腫ではS-100陽性の細胞は増殖能が低下しており,逆にS-100陰性細胞が主要な増殖部分である。
(5)神経鞘腫(良性)では,多発性のものにBrdU陽性細胞が多い傾向にあった。
以上の結果より,単なるS期細胞の相対的比率(labelling index)と骨軟部悪性腫瘍の悪性度は比例しないことが判明したため,臨床的悪性度のさらに正確な指標を模索することを試みた。BrdUに類似のiododeoxyuridine(IrdU)を一定時間の間隔にて投与し,各々のラベリングの差により得られる真のS期時間が臨床的悪性度を反映する可能性が考察されたため,骨軟部腫瘍に対する本方法の応用手技を確立した。

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Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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