1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05671473
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
真島 行彦 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40157186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 昌弘 慶慶義塾大学, 医学部, 助手 (60172821)
佐賀 正道 慶慶義塾大学, 医学部, 助手 (00245557)
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Keywords | 網膜色素変性症 / ロドプシン / ペリフェリン / リカバリン / SSCP法 / 網膜特異的遺伝子 / Pmel 17 |
Research Abstract |
1.今年度も新たな常染色体優性遺伝網膜色素変性症(ADRP)の患者において、ロドプシン、ペリフェリン、リカバリン遺伝子をSSCP法でスクリーニングしたが、新たな遺伝子変異はみつからなかった。日本人においてはこれらの変異は頻度として少ないことが判明し、ほとんどのADRP患者の病因遺伝子は未知のものであった。従って、今後は網膜で発現している新たな遺伝子のクローニングが必要である。 網膜のcDNAライブラリーと脳のcDNAライブラリーを用いて、サブトラクテイブハイブリダイゼーション法により両者の差から網膜で比較的多く発現していると思われる遺伝子を約1000個ほどクローニングした。さらに他の臓器との反応よりデイファレンシャルハイブリダイゼーション法により網膜特異的遺伝子を約50個ほどクローニングした。これらの中にはロドプシン、ペリフェリンは含まれていた。新たにクローニングしたものにPme117として以前報告されたものがあったが、これはチロシナーゼ様蛋白でメラニンの生合成に重要な働きをするとされている。いままでに、マウスとヒトのメラノサイトでの発現が報告されているが、今回網膜にも発現していることが確認され(ノーザンブロット法)、12番染色体にマップされた。網膜のどの細胞に発現しているかは不明であるが、今後検索予定である。 ノーザンブロット法にて網膜で多く発現している遺伝子を5つ確定したが、今後それらの解析を進めていく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 真島行彦: "遺伝 -Molecular genetics of retinitis pigmentosa-" 眼科. 36. 219-225 (1994)
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[Publications] 真島行彦: "遺伝子からみた眼疾患" 日本眼科紀要. 45. 1239-1242 (1994)
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[Publications] M.Saga: "Autosomal dominant retinitis pigmentosa" Ophthalmic Genetics. 15. 61-67 (1994)