1993 Fiscal Year Annual Research Report
内毒素接種方法による各リンパ系器官の免疫応答の相違
Project/Area Number |
05671508
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
内山 長司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70047786)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 恭子 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (40244777)
井上 博雅 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (20137326)
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Keywords | 免疫応答 / 抗体産生の場 / 脾臓 / 顎下リンパ節 / 免疫グロブリンのサブクラス / サイトカン / 免疫グロブリンのクラススイッチ |
Research Abstract |
抗原の種類別の免疫応答性の相違を検索する目的で,ラット歯肉に抗原を接種し,惹起される抗体産生の場、免疫グロブリンのサブクラス,血清中のサイトカイン量を検索した結果,(1)抗原の種類別に脾臓と顎下リンパでは抗体産生応答に差異を認めた.蛋白抗原では主に顎下リンパ節で抗体(IgG)産生をみとめた.多糖抗原では顎下リンパ節(IgG>IgM)より脾臓(IgG>IgM)に強い抗体産生を認めた.殺菌抗原のE.coli(E.c)では顎下リンパ節,脾臓ともに抗体産生(igG>IgM)の誘導とA.naeslundii(A.n),P.gingivalis(P.g.)では主に顎下リンパ節に抗体産生(IgG>IgM)が誘導された.(2)抗原の種類別のリンパ器官,血清中のIgGのサブクラスに差異を認めた.リンパ器官の蛋白抗原ではIgGが,多糖抗糖では(IgG2a>IgG1>IgG2C>IgG2b)が認められた.細菌抗原ではIgG2aが最も多くIgG2b,LgG2c,IgG1も検出された.血清中の蛋白抗原ではIgG1が最も多くIgG2aも認められた.多糖抗原ではIgG2a>IgG1>IgG2b,LgG2cで,P.gではIgG2aが最も多く検出された.(3)抗原を歯肉に接種することによりサイトカイン量に変化が認められた.このことはIL-1の減少とIL-6の増加が認められた.in vitroにおいて,ラットの胸腺のT細胞をconanavalin A,と培養し,培養上清を刺激物質とした.さらに脾臓のB細胞をLPSで刺激後 ,刺激物質(T細胞培養上清,IFN-gamma,IL-2,IL-4,IL-6等)を加えて培養した.その培養上清中のサイトカインの産生により免疫グロブリンのクラススイッチを調節していることが示唆された。(4)抗原の種類別のリンパ器官の培養上清中のIL-2R量は免疫グロブリンのサブクラス量に類似した結果を得た.
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