1993 Fiscal Year Annual Research Report
舌乳頭粘膜上皮の細胞分化に関する免疫組織化学的研究
Project/Area Number |
05671535
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
藤 英俊 福岡歯科大学, 歯学部, 助教授 (00047804)
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Keywords | 舌乳頭 / 軟口蓋 / 味蕾 / ブレオマイシン / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
口腔粘膜上皮の変性や再生過程において,本来の粘膜上皮細胞やメルケル細胞とランゲルハンス細胞の関係,さらに特殊分化した味蕾構成細胞とこれらの細胞の関連を明らかにする目的で本研究を行っている。 1:モルモット.ラット.ウサギの正常状態における,舌乳頭(糸状乳頭:茸状乳頭:有郭乳頭:葉状乳頭);口蓋粘膜の対照標本は全て完成した。特に軟口蓋味蕾の存在場所の確認,味孔部の形態が有郭乳頭や葉状乳頭と異なり,茸状乳頭に近似してた。 2:ブレオマイシン(BLM)を臨床応用量(0.3mg/kg)とその5倍量を投与した。 BLM適量投与群は、24時間でそれほど顕著な変化を認めなかったが、5倍投与後の味蕾は,24時間で明かな空胞変性と核が色素に強染した。しかし,BLM投与60分から味蕾内に白血球の異常進入を認めたが,24時間でこれらの白血球は急減していた。 これら,変性に伴う白血球の動向については,継続的に追求していくつもりである。 3:口蓋味蕾は,味孔部の形態や構成細胞数がH・E染色やアザン染色によって僅かに異なっていたが,テキサス大学のマッケンジー教授から供与して頂いた,TROMA抗体において,味蕾細胞内ケラチンの反応が異なっていた。 4:正常とBLMの味覚乳頭(葉状乳頭と有郭乳頭)および口蓋の味蕾を支配している神経線維は,Anti Neuro Specigic Enolase(NSE)とAnti S-100 Proteinの反応では,著変を認めなかったが,標本作成過程を含めて再度検討中である。 5:これまでの結果は,平成6年10月の歯科基礎医学会総会で発表するとともに論文として報告する予定である。
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