1994 Fiscal Year Annual Research Report
舌乳頭粘膜上皮の細胞分化に関する免疫組織化学的研究
Project/Area Number |
05671535
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
藤 英俊 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00047804)
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Keywords | 舌乳頭 / ラット / ウサギ / 味蕾 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
口腔粘膜上皮の加齢的変化は、形態学的、組織学的、組織化学的など種々の分野から追求されている。これまでの私の結果では、マウスの粘膜上皮や乳頭上皮の基底部と表層部でケラチンの異なることは明らかである。また、味蕾細胞とメルケル細胞でケラチンNo.18は両方に存在するが、ケラチンNo.19はメルケル細胞に存在しない事も分かている。ブレオマイシンを投与した変化については、さらに種々の検討を加える必要があるので、現在追加実験中である。しかし、現在市販されている抗体のみで、上皮細胞の分化過程を詳細(分子量の変化)に追求するには、限界を感じた。そのため、抗体による反応の異なる部分を透過電顕的にケラチンの微細構造の変化を観察中である。 ブレオマイシン投与により、比較的一定の時期に味蕾基底細胞の旺盛な分裂像を得ることができたことは、今後、味蕾細胞と神経の関係を追求する有力な手段になることは間違いない好結果を得た。 これまで1例報告的に報告された舌背粘膜の線毛細胞は、ヒト胎児に極めて通常に見られる所見であるが、ラットやモルモットの胎児には認めることが出来なかった。このことは、妊娠期間に関係あるのか、固体差なのか、現在検討中である。しかし、有郭乳頭の溝面上皮には、ラットやヒトでもまれに存在することが分かったが、溝の深さに関係するのか、他に存在する理由があるのか非常に興味ある結果を得たので、現在投稿準備中である。
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