1994 Fiscal Year Annual Research Report
光重合型レジンの象牙質接着性におよぼすサーマルおよびメカニカルストレスの影響
Project/Area Number |
05671606
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Research Institution | NIHON UNIVERSITY SCHOOL OF DENTISTRY |
Principal Investigator |
滝川 智義 日本大学, 歯学部, 講師 (90147645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野瀬 英雄 日本大学, 歯学部, 教授 (70059426)
日野浦 光 日本大学, 歯学部, 助手 (90165126)
宮崎 真至 日本大学, 歯学部, 助手 (70239391)
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Keywords | 光重合型コンポジットレジン / 象牙質接着性 / メカニカルサイクル / サーマルサイクリング / 修復 |
Research Abstract |
申請者らは、市販の光重合型コンポジットレジンを用いて、口腔内で想定される機械的および温熱的負荷がその象牙質接着性におよぼす影響を検討する目的で、被着面としてウシ下顎前歯を用いて、2種の第3世代のコンポジットレジンシステムを製造者指示の条件で接着し、繰り返し荷重負荷試験および温熱負荷試験を行った。すなわち、温熱負荷試験は象牙質接着試片を4℃→37℃→60℃精製水にそれぞれ1分間の係留したものを1cycleとして、試片に10,000および30,000cycleの温度負荷を行った。繰り返し荷重負荷試験は、レジン試片の照射面に直径3mmのステンレス球を置き、8511デジタル油圧サーボ試験器を用いて、37℃精製水で最大荷重0.4kN、荷重波形サイン波、周波数5.0Hzにて100,000回試片に垂直に繰り返し荷重負荷が試片の中央部にかかるように調整して行った。繰り返し荷重負荷および温熱負荷試験処理終了後に象牙質接着試片を剪断接着試験を行い、その値をもって各条件の接着試験として評価した。その結果、温熱負荷試験においては10,000サイクルおよび30,000サイクルの温熱負荷条件では、無負荷条件のものより剪断接着強さは低下する傾向を示した。また、繰り返し荷重負荷条件においては保管期間が異なっても同材齢の無負荷条件のものより剪断接着強さは低下する傾向にあった。 本研究の結果、繰り返し荷重負荷および温熱的負荷はその対照である無負荷条件とは異なった接着傾向を示しており、口腔内環境で生じている機械的および温熱的負荷はボンディングシステムの評価に重要なパラメーターとなるものと考えられた。
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Research Products
(1 results)