1993 Fiscal Year Annual Research Report
高強度多孔質中空フィラーを用いた高耐摩耗性コンポジットレジンの開発
Project/Area Number |
05671641
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
倉田 茂昭 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (20104333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楳本 貢三 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (40097275)
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Keywords | コンポジットレジン / 機械的性質 / 耐摩耗性 / 多孔質中空フィラー |
Research Abstract |
高強度多孔質中空フィラーをW/O型エマルジョンにより調製し、そのフィラーを複合した充填用コンポジットレジンの特性を評価するために、本年度は以下の検討を行なった。 1.マトリクッスレジンの組成ならびに光重合硬化条件の検討 マトリックスモノマーの選択とその組成割合を決定し、さらに光重合のための硬化条件を、開始剤や禁止剤の種類と組成割合を変え検討し、最適硬化条件を決定した。 2.処理法の検討 通常歯科で用いられているシランカップリング剤による処理を評価した。シランカップリング剤処理では、その加水分解性官能基の反応性の差が処理効果に大きく影響すること、疎水性シランを併用することにより、処理効果と耐水耐久性が大きく向上することなどの新しい知見を得た。 3.多孔質中空フィラーの多官能性モノマーによる二重結合の導入 粒径の異なる中空フィラーを多官能性モノマー(トリエチレングリコールジメタクリレート)で処理(5、10、15wt%処理)し、多孔質中空フィラーへの二重結合の導入を計った。 本研究により調製された多孔質中空フィラーを含む複合レジンは、フィラー/レジン界面の問題もなく、耐摩耗性や耐水耐久性に優れたコンポジットレジンの可能性が示唆され、次年度の研究で評価したい。
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