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1993 Fiscal Year Annual Research Report

急性反応期におけるalpha_1-マイクログロビンの血中動態変化とその機序の解明

Research Project

Project/Area Number 05671929
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

河合 忠  自治医科大学, 医学部, 教授 (60048957)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高 余洲  自治医科大学, 医学部, 助手 (30234686)
伊藤 善久  自治医科大学, 医学部, 助教授 (20129026)
Keywordsalpha_1-マイクログロブリン / SAA / CRP / IL-6 / 肝硬変症
Research Abstract

急性期におけるヒトalpha1マイクログロブリン(alpha1-m)の血中動態変化を、手術症例をモデルに検索した。本年度は、新たに血清アミロイドA(SAA)の精密測定を導入して、CRP、インターロイキン6(IL-6)、TNFalpha、一部アルブミン、トランスフェリンなどを同時測定し評価した。CRP、SAAなどの急性相反応物質の動態を決める因子は、免疫応答能、肝臓における蛋白産生能、および生体内における分布、異化能であり、alpha1-mの測定は、これらの過程のいずれに異常があるか鑑別特定に有力に指針となる。早期乳癌で免疫能はほぼ正常に維持されていると思われる症状では、IL-6のわずかな上昇に呼応して急性相反応物質の高度の上昇が示され、肝臓における応答能が正常に作用していることは明かである。この場合には、alpha1-mは正常で変化は認められない。侵襲度の低い肝臓切術後では、SAA,CRPの上昇に対象的に一過性の低下の後に、上昇が見られ、残存肝の再生に伴う過剰産生が起きているものと推定された。これに対して、高度に肝臓機能が障害された症例(肝硬変に肝臓癌が合併)においては、術後IL-6の高度な上昇においても、SAA,CRPなどの変動は観察されなかった。ここでalpha1-mの血清値は、術前から低値か、術後低下しその値が維持されたもので、肝臓機能低下を反映し、これらの症状では予後が不良であった。その機序賭して、ゲル濾過法による解析では、低分子型のalpha1-mが変動しており、低分子蛋白質としての急速に腎臓から異化されている事は明らかである。今後は更に、in vitroの肝細胞培養系で、alpha1-m産生の分子レベルでの機序の解明が必要で基礎実験に取り組んでいる。

URL: 

Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

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