1994 Fiscal Year Annual Research Report
老人病院におけるMRSA院内感染防止マニュアル作成について
Project/Area Number |
05671952
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Research Institution | Ainogakuin College |
Principal Investigator |
辰巳 恵子 藍野学院短期大学, 看護学科, 助教授 (20188270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 芳武 藍野学院短期大学, 看護学科, 教授 (80079730)
赤澤 彌子 藍野学院短期大学, 看護学科, 教授 (50184081)
宮田 久枝 藍野学院短期大学, 看護学科, 講師 (70249457)
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Keywords | MRSA / 老人病院 / 院内清浄化 / 院内感染防止マニュアル |
Research Abstract |
平成5年度までは,老人病院の長期入院患者および医療従事者の鼻腔および手掌からMRSAが頻繁に検出された。また,病室・ナ-スステーションおよび廊下などの環境もMRSAに汚染されていた。これらの結果を参考にして,医療従事者の手洗いの励行とMRSA感染者および保菌者の隔離を行い,看護業務および消毒・清掃法の一部を次のように変更した。(1)看護業務を非保菌者から保菌者に流れるようにする。(2)病棟を保菌者群と非保菌者群に区分し,看護に必要な機材・器具類も区別する。(3)看護処置で手袋を使用する場合は各患者ごとに交換する。(4)医療器具類の消毒・滅菌を完全に行う。(5)廊下等の清掃は消毒液で行う。これらの内容を徹底的に実践しながら以下の検査を行い,変更前と比較した。 1.入院患者約50名および病棟勤務者の手掌および鼻腔のMRSA汚染状況を検査した。その結果,患者からのMRSA分離率は,鼻腔からは24%から21%に,手掌からは22%から6%に減少した。また,病棟勤務者からのMRSA分離率は,手洗い後では一般細菌数もMRSAも減少あるいは皆無となった。しかし,鼻腔内からは低率ながらMRSAが検出された。 2.病棟内の病室の床おび廊下の約100箇所を検査した結果,MRSA分離率は9%前後で清掃方法の変更前と全く同じであった。 これらの結果を基にして,看護業務のさらなる改善(手洗いの励行・MRSA保有患者の隔離・各病室専用の機材・器具類の設置など)および消毒剤による環境の清掃化を徹底的に行っている。さらに,病室・環境の検査を3〜4か月毎に行い,季節によるMRSA汚染状況を把握し,老人病院に適したマニュアルの完成を目指している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 辰巳 恵子: "MRSA対策のための一考察-老人病棟を中心として-" 藍野学院紀要. 8. 71-75 (1994)
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[Publications] 辰巳 恵子: "病院におけるMRSA感染防止対策-老人病院における評価-" 藍野学院紀要. 8. 77-83 (1994)
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[Publications] 赤沢 彌子: "手洗いの定着化に向けて-実験前後のアンケート調査より-" 日本看護学会集録-看護教育-. 25. 171-174 (1994)
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[Publications] 辰巳 恵子: "老人病院におけるMRA感染防止対策の評価について" 日本看護学会集録-老人看護-. 25. 127-129 (1994)